ー放送ー⚡電脳ラジオ(仮)⚡3

ー稲葉の部屋(隣)ー

稲葉「毎度お馴染み。笑いと癒しを提供する古川稲葉と…」

禅「烏哭禅…と…」

優希「千歳優希&…」

紅菜「紅菜の…」

稲葉「電!」
優希&紅菜「「脳!」」
禅「ラジオ…!」

稲葉「はい、電脳ラジオの時間よ。今日のゲストは悠とミハイル殿下よ」

ミハイル「久しぶりだな。こうしてちゃんと顔を会わせるのは」

悠「出来ることなら極力かかわり合いになりたくないけどな。」

ミハイル「お前には仁義というものがないのか」

悠「じゃあ、お前にはあるのか?」

ミハイル「これは悠、おひかえなすって」

悠「あー?」

ミハイル「おひかえなすってというのは仁義でござんす。その昔モンゴルのジンギスカンにおひかえなすってとやったところジンギスカンの言うことにゃ。「わしは仁義好かん」フオッフオッフオッ」

悠「お前は何をしに来たんだ」

優希「よくもまぁ、毎回しょうもないネタをしいれてくるなぁ。」

ミハイル「そう誉めるな。」

優希「だから、誉めてないっての」

悠「ミハイルばかりに言われるのも悔しいな。おれも何かいわないと……」

紅菜「いや、無理して言わなくても」

ミハイル「話しは変わるが、お前の名字は珍しいな」

悠「小鳥遊がか?月見里の方が珍しいと思うけどな」

ミハイル「日本の特に沖縄の名字はかなり珍しいや面白いものがある」

優希「沖縄は多そうですね」

紅菜「具志堅とかね」

ミハイル「うむ、こう言うものもあるぞ」

『東門』『後嵩西』『南風立』『沸稲国』『慶留間』

優希「これ、名字?」

悠「『東門』あいじょう『後嵩西』しいたけにし『南風立』はえだて『沸稲国』わきなぐに『慶留間』げるま。っと読む」

紅菜「独特過ぎでしょ…」

悠「まぁ、それには大きく三つの理由がある。ひとつは、言葉の問題。沖縄に限らず、名字の大多数は地名からつけられてる。それで、その地名はそこに住む人が命名したものが多い。だから、地名には方言を含むのが多いんだ。」

ミハイル「沖縄の場合、古くから使われてるウチナーグチは本土の言葉とはかなり違ってるしな。」

悠「あぁ、このウチナーグチでつけられた地名をルーツとしてるから、そもそも沖縄発祥の名字には独特なものが多い。」

紅菜「ほかの二つは?」

ミハイル「地理的な要因だな。名字は人に付随している。だから、人が移動すれば名字も移動するし、人の移動が少ない地域では、名字もルーツの場所から動かない。」

悠「山間部や離島には珍しい名字が多いのはそういう理由だ。」

ミハイル「三つ目は政治的な理由だ。江戸時代初頭、幕府によって薩摩、大隅両国と日向の一部だけに押し込まれた島津家は、南下して琉球王国に攻め込み、武力で支配したのは知っているだろ。」

優希「いや…知らな…」

紅菜「もともと貿易立国で平和を謳歌していた琉球王国は、剽悍で鳴らした島津勢の前になすすべもなく、幕末までその支配下に置かれることになったのよね」

優希「えー…なんで知ってるんだよ」

悠「そうだ。そして、薩摩藩は、琉球人を明確にするため、「大和風の名字の使用禁止」を強制してる。そして「船越」は「冨名腰」に「前田」は「真栄田」な感じに改姓させた。」

ミハイル「明治以降、こうした名字の奴らの一部は、本来の名字に戻したが、二百年以上もこの名字を使用してきたから、そのまま使用し続けた人が多い。」

悠「この三つの結果が合わさって独特な名字が多くなったのが理由だな。」

稲葉「じゃ、今日の放送はここまでよ。メインパーソナリティは古川稲葉と」

禅「烏哭…禅で…お送り…しました。」
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