ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅵ】4

ーラスタ・ラヴ(5/24/夜)ー

悠「幽霊を見たかもしれない」

ともき「そうか」

悠「もっと驚けよ」

摩耶「幽霊よりももっとヤバいものちょくちょく見てるじゃん」

悠「それもそうなんだけどな」

金剛「言ってることが可笑しいんだが?」

悠「ひゅーどろろろ」

ともき「どんな笑い方してんだ」

マリア「それでどんな幽霊だったんですか?」

悠「いや、幽霊かどうか確証はないんだけどな。髪の長い人間らしいものを見たんだ」

摩耶「人間らしいものって」

マリア「鏡に映った自分の姿では?」

悠「誰が遊星からの物体Xやねん」

ともき「いってねぇよ」

福太郎「どこでみたん?」

悠「家の前だ」

福太郎「家の前?中やなぁて外でってこと?」

悠「そうだ。ふと窓の外をみたら家の前に髪が長い人間の形をした何かが居たんだ」

摩耶「急にホラーっぽくなったね。」

マリア「それでどうしたんですか?」

悠「慌てずに窓を開けて近くにあった千枚通しをぶん投げたよ」

ともき「何してんだお前」

悠「いや、だから窓開けて千枚通しをぶん投げた」

福太郎「なかなかの殺意の高さやね。」

摩耶「近くに千枚通しってあるもんなんだね。」

金剛「それでどうなったんだ?」

悠「その髪の長い幽霊みたいなのは消えて千枚通しは壁に突き立ってた」

摩耶「それは……本当に幽霊だったのかもね」

金剛「壁に突き立つほどの威力でぶん投げたものが当たってないわけだからな」

ともき「というか仮に人間だったとしたらどうするつもりだったんだお前……。」

悠「狙ったのは肩だ。致命傷にはならない」

マリア「頭を狙わないのがせめてもの優しさですか」

悠「頭は頭蓋骨ではじかれる場合もあるからな」

摩耶「頭で受けるができるのは悠君くらいだけどね。」

福太郎「ヘッドパリィ」

真樹「……えっ?結局幽霊だったの?」

悠「わからん」

金剛「わからんて……」

悠「仕方ないだろ本当に落ちがない話なんだから」

摩耶「落ちないんだ」

悠「落ちをつけたくてもあとに残ったのは壁に突き刺さった千枚通しだけだからな。」

ともき「それは回収したんだよな?」

悠「ちゃんと回収したぞ。向かいの家の人にバレたら困るし」

マリア「それにしても幽霊だったとしてなんで家の前で止まってたんですかね。そこまで近づいてるなら入っちゃえばいいのに」

福太郎「いや、入れんかったんちゃうかな。もしくはビビッて停止してしもたとか」

悠「なんで入れないんだろうなぁ」

ともき「もっとヤバいのだらけだからだろ」
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