ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】10

ーラスタ・ラヴ(1/4/昼)ー

「それでは此方からの申し出、報告は以上です」

崇「あぁ、わかった。こっちからは何もないと伝えておけ。」

「……はい。わかりました。では、失礼します」

ともき「おっと…」

「申し分けない。」

ともき「いや、こっちこそ。」

悠「大丈夫か?」

「問題ない。では、失礼。」

崇「ふぅ…」

悠「見ない顔の兄ちゃんだったけど誰だ?」

崇「お前には関係ない」

悠「あーそーかい」

崇「くく、冗談だ。むくれるな」

悠「むくれてなんかないよーだ!」

ともき「子供か…」

崇「今のは新宿側のランカーだ」

悠「なんだ。ついに池袋だけでなく新宿までテリトリーを広げたのか。」

崇「いづれそうなるのはアリだな。」

悠「お前がいうと冗談に聞こえねぇわ。」

崇「なぜ、俺がお前に冗談をいう必要がある。」

悠「……」

ともき「はは、そ、それで何で新宿のランカーがここに?」

崇「いつもの定時報告だ。うちとあっちは微妙な関係を築いている。」

ともき「はぁ…」

崇「わかってないみたいだな。」

ともき「正直あんまり」

悠「ようはテリトリーの関係だわさ。池袋を牛耳る崇と新宿を牛耳る誰かさんが互いに干渉しないように干渉してるんだろ」

ともき「干渉しないように干渉してる?」

悠「池袋に居るガキだって新宿には行く。逆に新宿にいるガキも池袋にくる。もし大なり小なり揉め事が起きたとき双方のキングに連絡が来るだろ。」

崇「そう言うことだガキ同士が暴れるのは勝手だがそれを火種に新宿側と小競り合いでも始められたらうっとおしい。」

ともき「なるほど、それで互いのボスが定期的に連絡をとりあって万が一問題が起きたとき最小限に被害をとどめるためか。」

崇「まぁ、仲よしこよしなだけじゃないがな。」

悠「王様は大変だにゃあ」

崇「お前もNo.1な事をわすれるなよ?」

悠「はてさて…なんのことやら。」

崇「ふん…」

ともき「そういえばそうだったな」

崇「なんだ、ともき忘れてたのか。お前の横にいるのが人間兵器だということを」

悠「人をターミナルビルみたくいうな」

ともき「ターミナルビルと人間兵器は関係ないだろ。っか、ターミネーター?」

悠「無理あった?」

ともき「無理しかねぇよ。っか、実際悠はいいのか?」

悠「なにが?」

ともき「いや、崇さんとか氷室さんとかみたくしなくて」

悠「無理む~りぃ。面倒なの嫌いに~。」

ともき「こいつは…」

崇「まぁ、何をいっても無駄だろう。コイツは自由奔放すぎるからな。」

悠「いっひっひ。冥府魔道が散歩道、のらりくらりの気ままな猫が俺だぜ」

ともき「お前はまた妙な口上を……」

悠「いっひっひ。今年はこれでいくからよろしくな」
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