ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】10

ー池袋西口公園(12/24/夜)ー

悠「ちぇき。」

神姫「そっちから呼び出すなんてなに?」

悠「いや、年明けまで会うかどうかわからんし、一応顔会わせとこうと思ってな。」

神姫「いい心がけね。それで、まさか顔見たかはさよならじゃないわよね」

悠「神姫、酒飲める?」

神姫「普通には飲めるけど」

悠「じゃあ、近くにいい店があるんだ。すこし飲もうぜ。割り勘で」

神姫「いいわよ。」



~移動中~



ー居酒屋:三日月ー

神姫「ここ?」

悠「あぁ、昼は定食屋、夜は居酒屋やってるみせなんだ。ちっす」

凛「あら、いらっしゃい。」

悠「キリンさん、二人分席ある?」

凛「カウンターでいいかしら。」

悠「どうだ?」

神姫「問題ないわ。」

凛「じゃあ、どうぞ」

恵瑠「あ、センパイいらっしゃいませ。」

悠「ちぇき。えと、日本酒二合とオデン。俺は筋にく、だいこん、ごぼてん」

神姫「私は、玉子、こんにゃく、だいこん、厚揚げ」

恵瑠「はぁい……(すっごい美人。クリスマスイブに……って、ことはセンパイの彼女?)お先に日本酒をどうぞ」

悠「神姫、乾杯。」

神姫「なんの乾杯よ」

悠「いや、こういうのは雰囲気だろ」

神姫「意味がわからないわ」

悠「厳しいなぁ」

神姫「普通よ」

恵瑠「(どういう関係なんだろ…)えと、オデンお待たせしました。」

悠「おう。しかし、今年中に神姫とダチになるのは無理そうだな。」

神姫「なりたいの?」

悠「そりゃなりたいよ」

神姫「変なやつ」

悠「よく言われるけど。はっきり言われると辛いなぁ」

神姫「あ、寒ブリのお刺身もらえる?」

恵瑠「え、あ、はい、少々お待ちください。」

悠「シカトかい。」

神姫「聞いてるわよ。」

悠「やっぱり無理か」

神姫「無理ね。」

悠「はは…まぁいいや。来年の抱負にでもするさ」

神姫「そんな事を抱負にしてどうしたいのよ」

悠「そうか、けっこう重大だぜ?」

神姫「わけわかんない」

悠「まぁ、意味は深くはないし。」

神姫「あのね…悠と私は違うのよ?自分で言うのもアレだけどめんどくさいでしょ」

悠「はは、なにいってる。人と人が違うのは当たり前だろ。料理だってそうさ、同じ素材を合わせてもつまらない。第一俺みたいなのが何人もいたら皆イライラするだろ。けど、いっこだけ。ひとつでも同じものがあればダチになれるって思うのは傲慢か?」

神姫「……私と悠なにが同じなのよ」

悠「オデンでだいこんが好き。モンハン好き。性格がめんどくさい。ほら三つも同じじゃないか。」

神姫「なにそれ…」

悠「ふふ。さ、もう一杯いけよ」

神姫「はぁ…」
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