ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

森下「え!小鳥遊くんが昨日来てたのかい?」

澪「えぇ。いつもどおり(?)に話に来ただけですけど。どうぞ、ヨコハマです。」

ヨコハマ
18度中口シェーク

ドライジン20ml
ウオッカ10ml
オレンジジュース20ml
グレナデンシロップ10ml
ペルノ1dash

材料をシェークして、カクテルグラスに注ぐ。

美喜「港町「横浜」の名前を冠した古くから知られる和製スタンダードカクテルよ。作者や創作された年代は不明よ。」

森下「どうも…はあぁ~…なんてこった。〆切が昨日じゃなければ…」

美喜「悠に会いたかったの?」

森下「そりゃぁ、是非話を聞きたいよ。」

美喜「ただの変態だけどね。」

森下「え?」

澪「コホン、コホン…えーと、それで今回はどんな風なコラムを?」

森下「あぁ、街の強者ってサブタイにして……あ、そうだ。これどうぞ。」

澪「あ、ロードの新刊」

美喜「もらっていいの?」

森下「えぇ、毎回取材場所として使わせて貰ってるのでお礼代わりだよ。」

美喜「別に気にしないけどね。けど、貰っておくわ。」

森下「そうだ。よかったらここのお店の宣伝もするけどどうかな?」

澪「あー…それは止めといてください。」

森下「どうして?」

美喜「お客が増えるのは良いことかも知れないけどね。うちの店は表にある物とは違うから。」

澪「まぁ、未成年にも酒は出すし。真夜中でも溜まり場になってるし。」

森下「あ、あぁ、なるほど」

美喜「それにこっちのVIPルームは本来はキング専用だからね。あんまり一般の客に来られると困るのよ。」

森下「それじゃあ…崇くんは普段なにかあるとここを使ってるのかい。」

澪「そうですね。定例会議には確実に貸しきりでつかいますね。」

美喜「普通に飲みに来たりもするけど……正直気まぐれよ。」

澪「もしかしたら、今すぐ来るかもしれないし。一ヶ月くらい顔出さないときもありますから。」

森下「すごい気まぐれだね…。」

澪「自由の塊みたいな人ですからね。」

美喜「そう言われてみれば氷室さんにしても悠にしても自由気ままね。」

澪「崇さんや氷室さんはまだ理解できる程度ですけどね。」

森下「悠くんは違うのかい?」

美喜「アレは自由っていうか…ワケわからないのよ。歩けば事件に当たる。じっとしててもトラブルに巻き込まれる。」

森下「いったい…どんな人なんだい」

美喜「変態」

森下「え?」

澪「ゴホン!ゴホン!え、えーと…その、良いやつ。良いやつなんだけど…何て言うか…読めないタイプなんだ。」

森下「読めない…。不思議系ってことかい。」

澪「いや…普段はボーッとしてるのにやる気が入ると無茶苦茶頭がキレたり。なのに熱が入るべきタイミングでやる気がなくなったりするから。」
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