ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】10

ーラスタ・ラヴ(12/20/夜)ー

亮「痛っっ…」

ともき「目の回り青くなってるぞ」

亮「夜には腫れるなぁ」

澪「なんだ、喧嘩か?」

亮「まぁな。」

美喜「ともきがやったの?」

ともき「なんで俺が…」

亮「その辺のガキだよ。肩がぶつかったて絡まれたんだ」

澪「で…それか」

亮「いいんだよ。この倍は殴ってやったし。」

ともき「いいのかそれ…」

亮「よくはないかも…けど、俺は悠みたく上手く話し合いでどうにかできるわけでも無いし。かといってボコられるってのも嫌だろ?」

ともき「そりゃなぁ…」

美喜「そういえば悠は?」

ともき「さぁ…」

美喜「さぁって…」

亮「今日は完全にサボりだったんだよな。」

ともき「そゆこと」

澪「それで、ともきと亮がいっしょに居るのか」

亮「たまには相方も変えてみないと疲れるだろ。」

ともき「それでも結局顔会わせる気がするんだよな…」

亮「名コンビは違うなぁ」

ともき「亮と悠もいいコンビだと思うぞ」

亮「そうなぁ、俺は足引っ張ってるだけな気もするんだが」

氷室「そんなことはありませんよ。亮君も悠さんの力になっていると思いますよ」

ともき「!?」
亮「!?」

氷室「こんにちは」

ともき「ひ、氷室さん。順番がおかしいです。まず、挨拶から入ってください。さもはじめから居たように会話に入らないで…」

氷室「おや、失礼。癖でして。」

亮「(どんな癖だよ。)それより、俺役にたってますか?なんか、いつだって皆に、誰かに助けられてるだけな気がして…」

氷室「ふむ。続けてください」

亮「いつだってみんなが俺の目の前で命を懸けて闘ってるのに……俺は何してるんだろって思って」

氷室「なるほど。ネガティブっている訳ですね。」

亮「少しだけね。」

ともき「けど、亮は毎日道場いったりしてるんだろ?のらりくらりしたりしてる悠よりは立派に思うけど…」

亮「そうかなぁ。」

ともき「強さ的なアレは俺じゃなんとも言えないけどな」

氷室「ふむ、強さと言うだけならもっといますけどね。どこかの王様とか。」

亮「あの人は…なんか違うっぅか……」

氷室「ですよね。私も崇は人間じゃないと思っていますし」

ともき「さらっといいますね…。」

氷室「そりゃ、あの男は強すぎますから。いつのしか「王」が名前になるほど。圧倒的最強、完全無敗、苦戦という経験すら彼には無いんじゃないですか」

亮「……氷室さんも同じじゃあ?」

氷室「氷」

ともき「?」

氷室「「氷」というのは固く冷ややかで滑らか、宝石のように輝き、硝子のように清く透きます。その分脆い。私は脆い氷です。しかし、崇は純粋な氷です」

ともき「どういう意味です?」

氷室「氷というものは一見脆いですが、それは水の分子の隙間にまざりものがあるから、そこからわれます。もし、その分子の隙間にまざりものが無ければ…氷の分子結合の強さは本来…鋼の三倍ですからね…」
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