ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】10

ー池袋西口公園噴水前(12/18/夜)ー

悠「ちぇき。」

ともき「悠がビリだぞ」

悠「すまん、すまん、ちょっと長引いた。」

ともき「最近、いつもこのじかん消えるよな。何してるんだ?」

悠「勉強にならない勉強」

ともき「は?」

悠「なんでもない。それで森下さん、晩飯頼むぜ」

森下「よし、じゃあ行こう」



~移動中~



ー三日月食堂ー

悠「ここ?」

森下「まぁ、いいから入って、入って」

ともき「はぁ…」

ガララ

女将「あ、いらっしゃいませ。」

女「あ……い、いらっしゃいませ。」

女将「森下さん、こちらの人が?」

森下「はい、小鳥遊悠君。それとお友だちの中山ともき君。」

悠「ちぇき。」

ともき「どうも」

森下「それで、こっちの女将さんは希凛(のぞみりん)さん。」

凛「本日はいらっしゃいませ。この娘は…」

明香「明香恵瑠(めいかえる)です。」

悠「キリン。」

ともき「は?」

悠「いや、ほら希(き)凛(りん)」

ともき「おぃおぃ…」

凛「面白い人ね。恵瑠ちゃん。お料理、はじめてみて」

明香「わかりました。」


森下「二人は明香ちゃんを見てなにか気にならないかい?」

ともき「どっかで見たことあるような…………あ!」

悠「わかった。」

ともき「だよな!」

悠「一年の後輩だ。」
ともき「アイドルのカエルちゃん!」

悠「は?」

ともき「え?」

明香「どっちも正解です。小鳥遊センパイ、中山センパイ。どうぞサーモンを使ったイタリアンビビンバです」

ともき「お…」

悠「美味そうじゃん。頂きます」

ともき「あむ…」

悠「むぐむぐ…」

凛「どうかしら?正直な意見をちょうだい」

ともき「そうですね…悪くはないですね。けど…サーモンでビビンバにするなら、辛味噌じゃなく塩を使った方がいいかも」

悠「さらにいうならスープだな。スープに香草をいれた方がかき混ぜたとき焼けて香りがたつはずだし。」

明香「なるほど…」

悠「けど、普通にうまかったよ。ごっそさん。」

明香「あ、あの!何点くらいでしたか!」

悠「どゆこと?」

森下「えーとね、実は明香ちゃんは今クッキングアイドルって番組に出てるんだ」

悠「内容は?」

ともき「見てないのか。何人かのアイドルが料理して、プロの料理人に味見して貰うって流の番組だよ」

森下「そうそれで…次のテーマがご飯なんだよ」

明香「それで私はこのサーモンビビンバでいこうと思ってるんですけど」

悠「ふむふむ。なるほど、それはわかったが…俺が呼ばれた理由は?」

森下「うん。悠君、明香ちゃんに料理を教えてあげてくれない?」

悠「は?」

明香「センパイ、お願いします!私、お料理大好きなんです!ちゃんと勉強しますから教えてください!」

悠「いやいや…えー…」
16/100ページ
スキ