ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ー池袋西口駅ビル内喫茶店(12/3/昼)ー

悠「なぁ、微妙な事聞いていいかな」

神姫「ん……なに?」

悠「こうして呼び出されるのはもう馴れたからいいけどさ」

神姫「……うん。」

悠「この店入ってから、神姫はずっと読書してるよな。」

神姫「……えぇ。」

悠「俺、いる必要あるか?」

神姫「……」

悠「黙るなよ…」

神姫「もう少しでキリがいいの、黙ってて。」

悠「え~…」

神姫「……」

悠「(はぁ、俺も人の事いえんが…本読んでたらコイツ「なぁなぁ」返事だな。)」

神姫「ピクッ…ねぇ」

悠「あー?」

神姫「いま、コイツていった?」

悠「(マジかよ…)い、いやいや、口開いて無いだろ。」

神姫「そうよね。気のせいね」

悠「はぁ…」

神姫「なに、ため息ついてるのよ」

悠「いんや、別に」

神姫「……あと三ページだから。」

悠「いいよ。ゆっくり、読んでください。あ、お姉さん。白玉ぜんざいひとつ」
店員「はーい。少々、お待ちください。」

神姫「……」

悠「……(こうやって、黙ってると普通にいい女なんだけどなぁ。三白眼だけど、美人だし。スタイルいいし……容姿以外が色々残念なのが勿体ない。)」

神姫「……」

悠「(っか、髪長いなぁ。これだけの三つ編み重くないのかな。っか、触りたいな解いたら怒るだろうなぁ)」

神姫「……ふぅ、面白かった。」

悠「(こう、自然と触れる手はなにか…)」

神姫「ちょっと、なに?」

悠「お?」

神姫「まばたき無しで見られたら流石に引くんだけど」

悠「それはすまん。無意識だ。」

神姫「まぁ、私の顔に見とれるのは解るけどね。」

悠「……(本当に残念極まりない。)神姫はなんか余裕あるなぁ」

神姫「余裕をもて余してるのは悠でしょ」

悠「いやいや、いっぱいいっぱいだっての。日々日々を生きてくので両手いっぱい、お腹いっぱいだ。」

神姫「そう。改めて思ったけど悠って、嘘つきよね。」

悠「……よく言われるが今のところ嘘はいってないぞ。」

神姫「嘘じゃないとしたら……まぁ、いいわ。」

悠「なんだよ。」

神姫「いいのよ。悠がそれなら私もそれなりだし。」

悠「ちょ、ちょいまて。わからん。神姫は……俺をどんな人間だと見てるんだ?」

神姫「いってもいいの?」

悠「あぁ。」

「ぜんざいお待たせ…」

神姫「オープンカツマニアック様式美萌えのバイ」

悠「なっ…」

店員「……(私は貝)」

神姫「なんていうかマゾヒストって感じもするけどまんまゲイってんじゃないし。やっぱり、バイが一番ぴったり」

悠「だ、誰が性癖の話をして!俺が聞いたのはどんな人間だって事だろ!」

神姫「だからゲイでもマゾでもないバイっぽい人間。」

悠「あ、あのなぁ…そうじゃなくて人間性の話をだな…」

神姫「いつでもなんでも40%の力でやってる。実力も出さないぬるま湯。ただ生きている死んでいないだけ。」

悠「あ?」

神姫「何て言うのかしら、普段、一生懸命って感じがしないのよね。」

悠「……神姫。」

神姫「なに?」

悠「もし、仮にその通りだとして……生きる意味ってなんだ?」

神姫「…ひたすら真面目にズルをしないで全うとした最後にとうとう解るんじゃない……だから頑張ってみたら?」

悠「……もういっこ質問。生きてくために最も必要であろーモノってなんだろ。」

神姫「ラヴ!」

悠「え~~……縁遠いな……」
88/100ページ
スキ