ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ー西口公園ー

悠「ふぅ~…流石に本気冷えしてきたな」

紅「だな。俺そろそろ帰るけど…悠は?」

悠「もーちょい、居るわ。」

紅「止めはしないけど。風邪引くぞ。」

悠「ご心配痛み入る…っが馬鹿は風邪をひかないのが相場なんだ。」

紅「悠ってさぁ、家に帰りたくない人ぽいよな」

悠「へ?なんで」

紅「出たら出たきりだし、こうやってなんもしてないのにずっといるじゃん」

悠「お前と話してたろ。俺だって一人だったら長時間ボーッとはしないっての」

紅「ほんとかぁ?」

悠「嘘ついてどうするよ。だいたいインドアな俺が帰りたくないわけ無いだろ」
紅「悠はアウトドアだと思うぞ。」

悠「そうみえて内気なんよ。」

紅「それはねぇよ。」

悠「あー?」

紅「それはねぇよ。」

悠「二回いうな。」

紅「ははは。んじゃ、またな」

悠「おう。」

紅「あ、そだ」

悠「あー?」

紅「姉貴がまた遊びに来いっていってたぞ。」

悠「どっちの姉さんが?」

紅「帝姉はご飯作りに来てって、妃姉はお礼がしたいって……んで、母さんは…」

悠「え?」

紅「なんもいってなかった。」

悠「だよな。会ってないし」

紅「俺も一ヶ月くらい顔みてないや。」

悠「ある意味すげえな」

紅「だろ。けど、結構かわいいんだぜ母さん」

悠「マジ?」

紅「ああ、俺がいうのも変だけど。普通にかわいい。」

悠「機械があったら会わせてくれよ」

紅「うーん、俺はオッケーなんだけど、母さんしだいかな。」

悠「あぁ、楽しみにしとく。」

紅「おーう。それじゃ」

悠「ああ、気いつけてな。……ふぅ、寒っ。」

千夜「……何してんだお前」

悠「あり?千夜ちゃん。どったの?」

千夜「俺は今から店だよ。」

悠「ここ西口じゃん」

千夜「ビックリガード越えるだけなら電車のらんでも普通歩くだろ。」

悠「あぁ、なっほど。バイクは?」

千夜「俺のじゃじゃ馬は燃費悪ぃからな。今日は休ませてる」

悠「千夜ちゃんもバイクの話の時は笑うんだな。」

千夜「まるでそれ以外は年中通して不機嫌みたくいうんじゃねぇ。」

悠「年中ではなくても機嫌は悪いよな」

千夜「ほっとけ」

悠「あんまり眉間にシワ立ててると、あとが残って天地茂みたくなるよ。」

千夜「誰だよ」

悠「知らないか?紅蜥蜴とか」

千夜「わかんねぇ。役者か?」

悠「今は七、八十くらいかな」

千夜「お前何歳だよ」

悠「おっさんの役者が好きなんだよ。アランドロンとかアンソニンホプキンスとか」

千夜「外人じゃねぇか」

悠「それにしても本気で冷えてきたな。……あ、千夜ちゃん。おしるこ飲まないか?買ってくるよ」

千夜「話聞け!っか、甘いのはいらねぇぞ!をぃ!!」
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