ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ー西口公園ー

悠「寒っ…」

紅「寒いな。」

悠「お、紅…」

紅「ちぇき。っか、ひとつ聞いていいか?」

悠「なに?」

紅「寒いのにここで何してるんだ?」

悠「散歩がてらの休憩。」

紅「すぐそこにラスタがあるのにか?」

悠「さっきまではラスタにいたからな。」

紅「んん?」

悠「ラスタで飲んで、身体があったまったからちょっと散歩してて今に至る。」

紅「暇人だな」

悠「よく言われるよ。そっちは?」

紅「まぁ、ブラブラとかな」

悠「ブラブラとねぇ…………何人殴って来たんだか。」

紅「あり?わかる?」

悠「汗の臭いの中に血の臭いがちょびっとだけ混ざってる。」

紅「犬みたいなヤツだな。っか、そんな俺汗くさいか?スンスン」

悠「いや、普通だけど。それに、俺は汗くさいのとか嫌いじゃなかったりする。」

紅「悠がいうとエロいなぁ」

悠「ひど……っか、座れば?」

紅「そうだな。」

悠「あ、けど…」

紅「ん?冷たっ!?」

悠「冬のパイプベンチはかなり冷たいから気を付けろ……って、言おうと思ったけど遅かったか。」

紅「遅いよ…。」

悠「あはは、悪い、悪い。」

紅「ったく…」

悠「お詫びに飲み物買ってきてやるから」

紅「というか悠が飲みたいだけだろ。」

悠「細かいこというなら奢らんよ。」

紅「お口チャックノリス」

悠「よろしい。なにがいい?」

紅「悠に任せる。」

悠「りょーかい」


~少年購入中~


紅「おかえり」

悠「おう。ぬくぬくの買ってきたぞ」

紅「それは嬉しいな……おしるこ?」

悠「おう。おしるこ」

紅「……悠もときどき飲み物とかのチョイス変だよな。」

悠「冬の夜にはおしるこだろ」

紅「そ、そうなんだ」

悠「ズズッ…はぁ~~暖まる」

紅「クビッ…あちち。っか、悠って甘いの好きなのか嫌いなのか解らないな。」

悠「和系の甘味は好き。洋系も嫌いじゃないけど、度が過ぎたり、チョコ使ってるのが多かったりするから苦手なんだよ。」

紅「へぇ…洋系全部がダメじゃ無いんだな。グビッ」

悠「俺が普通にケーキとか食ってるの見たことあるだろ。ズズッ」

紅「それもそうだな。グビ……おしるこも結構うまいな」

悠「だろ?お、はぁ~…はは、息が白いぜ」

紅「……」

悠「なんだ?」

紅「いやぁ、たまに子供っぽいなぁって。」

悠「誰がガキだ。」

紅「いや、ガキじゃなくて子供っぽい、いい意味で。」

悠「ワケわからん。プラスなのか?」

紅「少なくとも俺は好きかな。」

悠「お前に好かれてもなぁ…」

紅「あ、酷ぇな。」

悠「だってよぉ。別に今さら好かれなくても好かれてるわけだし。」

紅「お…」

悠「あー?」

紅「おぉ、その通りだな。」
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