ｰラスタ･ラヴｰ

金剛「うっす…」

澪「いらっしゃい」

金剛「クールコリンズ頼む……はぁ」

要「ため息ついてどうかしました？」

花描「背中が丸まってるぜ」

金剛「あん？えーと……」

要「神崎要です」

花描「花描美喜だ。っか、何回も会ってるよな。」

金剛「すまんな。あまり、関わりないと名前を覚えられないんだ」

美喜「クールコリンズ、置いとくわよ」

金剛「どうも…」

要「それでため息、吐いてたけど何かありました？」

金剛「大したことじゃない。悠と柏がもう少しで顔を会わせそうになったのが怖かっただけだ」

要「それはまた…」

花描「まぁ、口喧嘩は確実。そこから大暴れの流れだな。」

金剛「そうならないように会わせないようにしたさ。」

花描「けどさ、別に良くないか？遅かれ早かれぶつかるのは絶対なんだろ？」

要「けど、お店で暴れられられたら困るよな。」

金剛「それもあるが……普段くらいぶつからなくていいと思ってな、俺はあの二人に出来るなら仲良くして貰いたいと……思ってる」

花描「無理じゃね？」

金剛「今のままだと無理だろうな」

要「けど、どうしてそこまで？」

金剛「そりゃあれだ。どんなに嫌い嫌いでも悠と柏は親類だぞ。仲良くしてもなにも変じゃないし……なにより、悠の奴が一人じゃ無くなるのが一番だ」

花描「んん？ピエロ君は一人じゃないだろ。」

金剛「確かに、誰かとは居るがそれは全部他人だろ、親でも兄弟でも無い。そういう物をとっぱらちまうとアイツは一人になる。まぁ、親父さんとは少しは溝が縮まってるみたいだが。」

要「想像できないけど、悠はひとりでもやってけるタイプじゃないですか？」

金剛「だから、ダメなんだ！」

ドンッ！

要「！？」
花描「！？」

金剛「彼奴がひとりになってみろ、夜出歩いて朝帰り昼間寝てまた夜出歩いて……ダメ人間街道まっしぐらだろ！それか一日中部屋にとじ込もってゲームゲームゲームのゲーム三昧で、ろくな食事もとらずにジャンクフード三昧で、しまいにはトイレすらも億劫になって、完全な引きこもりに……ダメだ、ダメだ！そんなの俺は許さないぞ！」

ドンッ！ドンッ！ドンッ！

美喜「落ち着きなさいよ…」

金剛「はぁはぁ、すまん。興奮した」

美喜「クールコリンズ飲んでクールになりなさいよ」

花描「え？」

美喜「なんでも無いわ。忘れなさい。いや、忘れろ」

澪「というか、金剛さん結構饒舌ですね」

金剛「普段は俺が喋らなくても誰かが話すからな。口を挟まなくてもいいんだ。」

要「なんか、悠のお兄さんみたいですね」

金剛「悠はどう思ってるか知らないが、俺はアイツの兄のつもりだからな。……まぁ、悠にとったら、こんな兄貴分じゃ頼りないけどな。はは」

美喜「ちょっと、キュンってくるわね」

花描「あんた、いい男だな。しかも、男気が高いし。」

澪「そのクールコリンズ俺が奢りますよ」

要「金剛さん、素敵です」

金剛「え？え？」