ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ー焼き肉屋・鉄ー

柏「……」

匣「きひひ。そんな仏頂面で食事をするもんじゃ無いよ。従兄柏。」

柏「この世で一番、一緒に飯を食って不味くなるのは悠だが、二番目は確実にお前だ。」

匣「それは嫌われたものだね。きひ、きひ。ゴホゴホッ…」

空「八雲ちゃん、大丈夫か?」

匣「問題ないよプロフェッサー空。ちょっと煙を吸っただけっ…ゴホゴホッ」

マリアン「口ばかりが達者で、虚弱ねぇっ~」

空「マリアンさん、そないな言い方は…」

匣「きひひ。プロフェッサー空。構わないよ。マッドドクターマリアンの言っていることは紛れもない真実だからね」

マリアン「マッドとはご挨拶ね」

匣「なら、魔女とでも言い換えてあげようか?あぁ、それとも解剖医師の方がぴったりかな。きひひ。」

マリアン「口には気を付けなさいねぇ…」

匣「それはこっちの台詞だね。誰の資金援助があって自由に好き勝手できているのか一度考え直した方がいいんじゃないかな?」

マリアン「そっちこそ誰のお陰で生き長らえているのかしらねぇ」

匣「僕は長生きに興味はないけどね。」

マリアン「興味が無いじゃなく、長生き出来ない…っの間違いでしょ。お嬢ちゃん」

空「止めへんのですか?」

柏「……三番目だな。」

空「はい?」

柏「三番目に不味くなるのはマリアンだ。」

空「いや、そうやなくて…」

金剛「ロースとレバーお待たせしました。他に追加ございますか?」

柏「その口調は止めろ。」

金剛「いや、一応おれ、今は店員なんで」

匣「きひひ。姿見に似合わずめり張りがつく人間なんだね。」

金剛「どーゆう意味だ…」

空「ほな、私はカルビとタン塩を追加で」

マリアン「ナマレバ。」

金剛「あ~、今は生食系はやっていないんだ。」

マリアン「構わないわ。細菌が居ても薬は用意できるから」

金剛「そういう問題じゃ無くて…」

匣「あまり、困らせる物じゃないよ。ぼくはお水をもらおうかな。」

金剛「アンタ、最初にサラダ頼んだと、水しか頼んでなくないか?」

匣「きひひ。気にしないでくれ、ぼくは胃の消化力が弱くてね。重いものは受け付けない体質なのだよ」

金剛「……お粥とかもあるが?」

匣「いや、結構。ぼくの主食はコレだからね。」

コトッコトッ

金剛「なんだこれ?」

匣「ビタミンサプリメント、カルシウムサプリメント、鉄分、ミネラル……まぁ、サプリメントだよ」

金剛「主食になんねぇだろ!?こんなの!」

匣「足りない分は点滴で賄える。味が飽きたらプロテインもあるしね。きひひ。」

金剛「マジかよ…」

柏「ソイツの事は無視しとけ。自由にさせておけばいい」

金剛「……信用してるんだな」

柏「バカを言うな。信用は微塵もしてない。」

金剛「えぇ…」

柏「だがな、信用出来ない奴の方がこっちの世界では役にたつ。それだけだ。」

金剛「は、はぁ…まぁ、ごゆっくり」





カランカラン

金剛「いらっ…」

悠「ちぇき。」

摩耶「金剛くん、ちぇき~」

金剛「っ!?ゆ、悠。いま、満席なんだ。今日は予約が多くてな!」

悠「マジか……どうする?」

摩耶「うーん、時間あるし待っても…」

金剛「駅前に新しい居酒屋ができたらしいぞ!ほら、鳥市とかも悪くなくないか!」

悠「お、おぉ…じゃあそっちいくわ」

摩耶「ちぇ~、ま、いっか。金剛くん、またね~」

金剛「はあぁ~……胃が爆発しそうだ…」
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