ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ーラスタ・ラヴー

崇「ふぅ…」

澪「お疲れみたいですね」

崇「あぁ、少しな。」

氷室「崇は大変でしょうね。」

拳二「かっかっか。」

崇「お前らは他人事か」

氷室「まぁ、崇より私は気楽ですから。」

拳二「時と場合だな。お前らガキの動き次第で疲れも出る。」

氷室「瓦谷さんは瓦谷さんで大変そうですね。ご苦労様です」

拳二「……兄ちゃんは喰えないタイプって言われねぇか?」

氷室「えぇ、不思議とよく言われますね。そんなつもりは無いのですけどね。ふふふ。」

拳二「……」

崇「コイツは腹黒いからな。真っ黒で読めないし喰えない。」

氷室「おや、酷いですね。私はクリーンですよ。腹黒いなんてそんな。」

崇「言い方を変えるか…。腹黒いじゃなく、狸なだけだな。」

氷室「アナタは誤解されるような事をいいますね。」

崇「ふん。」

拳二「しっかしよぉ。兄ちゃんなんかはモテるだろ。」

氷室「いやあ、そういうのは崇のお株ですから。」

崇「……」

拳二「コイツは確かにモテるが、兄ちゃんもかなりの美形だろ。」

氷室「ありがとうございます。モテるかどうかは置いて、フェミニストではありますよ」

拳二「ふぇちにすと?」

氷室「いえ、フェミニストです。」

崇「お前、バカだな。」

拳二「うっせぇぞ。テメェだって高卒だろうが!」

崇「この街で学歴なんか役に立つか?」

拳二「たたねぇな」

氷室「大学も楽しいですよ?」

拳二「学生ライフをキャンパスしてんだな」

氷室「失礼ですが、意味が通っていませんよ?」

崇「キャンパスライフを楽しんでるだろ」

拳二「そういったろ」

崇「……」

拳二「シカトはやめろ!」

氷室「崇も大学を受験したらよかったのでは?」

崇「お断りだ。勉強なんて大学までいってしたくもない。」

拳二「俺は中学で捨てたぜ。」

崇「小学の間違いじゃないのか?」

拳二「なんだとぉ、否定できねぇだろコラ。」

崇「……」

氷室「ふふふ。」

拳二「はぁ、なんか腹減ったな。どうだ、なにか食いにいかないか?」

崇「おごりか?」

拳二「おい、金ならお前のが持ってんだろ。」

崇「奢られたいのか?」

拳二「……けっ、いいよ、いいよ。おごってやんよ。」

氷室「ごちそうさまです。なににしますか?」

崇「寿司とかどうだ。」

氷室「回らない奴ですよね。」

拳二「おい、コラ。少しは遠慮しろ」

氷室「しかし、遠くなりませんか?」

崇「車は出してやる。本郷」

本郷「ふっ。」

崇「目黒にいい寿司屋があっただろ。あそこまで行け。」

本郷「ふっ。」

拳二「おい、マジで寿司かよ…」
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