ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ー小鳥遊邸(道場)ー

悠「おい、デコ、カゲコ。」

デコ「はいっすやよ?」

影子「なに?」

悠「道場使うからちょっと私物どけてくれ」

影子「はいはい。」

デコ「鍛練すか!鍛練すね!なら私もやりたいっすやよ!」

悠「わかった、わかったからぴょんぴょん跳ねるな。どこの仔犬だお前は…」

デコ「ワンッ!ワンッワンッ!」

悠「鳴かんでよろしい…」

影子「あたいはパスさせてもらうから。」

デコ「え~カゲコさんもいっしょしましょうっすやよ」

影子「い・や。だいたいなんでノリが女学生みたいなのよ。」

デコ「私は女学生やよ。」

影子「あーそう…」

亮「賑やかだな。」

悠「はいはい、じゃあ、亮。軽くデコとスパしてみ。」

亮「いやいや。待て待て、女だぞ」

悠「気にするな」

デコ「大丈夫っすやよ!私はいっこうに問題なしっすやよ」

亮「え、えぇ…」

悠「まぁ、デコ相手ならいい刺激になるって。」

亮「けどなぁ…」

デコ「ところで師匠。」

悠「なんだ。」

デコ「真剣でやってもええんやよ?」

亮「!?」

悠「いいか?」

亮「良いわけあるか!」

悠「竹光の刀が武器庫にあるからそれを使いなさい」

デコ「はいっすやよ。」

亮「なんか怖いなぁ…」

悠「恐怖に打ち勝つんだ!」

影子「ばっかじゃねぇの」

悠「うっさい。ま、駒狸さんが居るから怪我しても大丈夫だ。」

亮「わぁ、安心できるぅ…」

デコ「準備できたっすやよ」

悠「うーし、ルールはフルコンタクト、オープンフィンガーグローブ採用での顔面パンチ有り、武器有り、さらに投げと寝技も有りの有り有りルール。ただし、壱ヒット毎で仕切り直し。一分間でヒット回数が多い方が勝ちだ。……始め。」

亮「……(刀相手か、捌いて懐に飛び込むか。)」

デコ「……」

ヒュッ…スバッ!

亮「えっ…。」

悠「技あり。」

亮「嘘…いま、斬られたのか?」

悠「おい、亮。デコは梔姉さんの弟子だぞ。抜刀なら俺より速いからな。」

デコ「私の先生は梔さんっすけど、師匠は悠師匠っすやよ」

亮「……悠は俺の師匠でもあるんだけど?」

デコ「……私が先に弟子になったんやよ」

亮「昔の話だろ?」

デコ「……」

ズバッ!

亮「ぐっ!」

悠「技あり。」

デコ「師匠、師匠見たっすか!見たっすかやよ!」

悠「あぁ、見たから。ぴょんぴょん跳ねるなってるだろ。」

亮「くっそ…。やられっぱなしでたまるか。」

悠「よしよし。じゃ、あとは二人でやってろ。」

デコ「はいっすやよ。」

亮「おっけ。」

悠「じゃ、なんかオヤツ作っといてやるから気が済んだら終われよ。」

影子「……なぁ。」

悠「あーなんだ?」

影子「ホットケーキ食べたい…」

悠「……いいよ。作ってやる。」
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