ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ーラスタ・ラヴー

ともき「いったい何時から出たきりなんだ?」

悠「えーと、朝飯のあと。」

美喜「いま何時だっけ?」

澪「八時過ぎですね」

ともき「仮に十時に出掛けたとして九時間出っぱなしかよ」

悠「最初はちゃんとビールは買って帰ろうとしたんだけどな。本屋よったら新刊がでてて、西口公園でビール飲みながら読んでたら……いつのまにか夜になってて、帰ろうとしたら、たまたまともきと会ってラスタに来たんだ。」

真桜「この鉄砲玉野郎なの」

翡翠「…てっぽうだま?…」

ともき「えーと、ほら、銃を撃つと玉が飛び出るだろ?一度出たら出たっきりって意味だよ。わかる?」

翡翠「…はあく…」

ともき「把握って……悠の真似はしないほうがいいぞ」

悠「っか、まおと翡翠はなにしてんだ?」

真桜「お前が帰ってこないから迎えに来てやったんだろうが…なの」

崇「羨ましいな。お迎えが女性二人とは」

真桜「幸福者なの」

悠「やかましいわ。」

崇「くくっ。」

真桜「まったく、何が不満だなの」

悠「別に不満はねぇよ。翡翠、ありがとなー」

ナデナデ

翡翠「…はふぅ//…」

真桜「依怙贔屓かなの」

悠「なんでやねん」

ともき「翡翠ちゃんは、今日は悠に会いに来たのか?」

翡翠「…コク…」

崇「素直ないい娘じゃないか」

翡翠「…テレリ…」

悠「……翡翠、崇と俺どっちがカッコいい?」

翡翠「…じっ…」

崇「……」

翡翠「…じっ…」

悠「……」

翡翠「…たかし…」

悠「ぐはっ…わかってた、わかってたよ。俺に勝ち目は万が一も無いことを……そりゃ、キングと下民じゃ勝負にならないだわさ。それでも分の悪賭けに出たいじゃないか…。だって、男の子だもん!」

ともき「落ち着けよ…」

真桜「まぁ、カッコいいで勝敗を決めるなら十中八九虎狗琥の勝ちは揺るがないだろなの」

ともき「追撃入りました。」

悠「ぐふっ…」

崇「気にするな。」

悠「優しい言葉をかけんじゃねー!」

翡翠「……」

クイクイ

悠「あー?」

翡翠「…たかしはかっこいい…けど、ゆうのが…しゅき///…」

悠「翡翠~かわいいこといってくれるじゃないか~こいつめ、こいつめ~」

ナデナデナデナデナデナデ

翡翠「…くすぐったい…」

真桜「くっ、翡翠に良いとこ取りされたなの」

崇「油断大敵だな」

真桜「なの~」

ともき「ところで、連れて帰らなくていいのか?」

真桜「あ、そうだったなの。悠、帰るぞなの。みんな待ちくたびれてるなの」

悠「晩飯なに?」

真桜「おでんなの。今ごろ灼羅がもち巾着をつまもうとするのを駒狸が死守してるはずなの」

悠「あぁ……ともき、崇。一緒にくるか?」

ともき「じゃあ、遠慮なく」

崇「俺は残念だが、用事がある。」

悠「そうか。」

崇「だが……本郷」

本郷「ふっ」

崇「悠達を送ってやれ。丁重な扱いでな」

本郷「ふっ。」

悠「王様は違いますなぁ」

崇「お前だけ歩いて帰ってもいいけどな」
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