ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】9

ーラスタ・ラヴー

真桜「じゃまするなの」

美喜「あら、いらっしゃい。ひとり?」

真桜「二人なの。」

翡翠「…ペコ…」

美喜「翡翠ちゃんもいたのね。それで用事は?」

真桜「アレが来てないかなの」

美喜「アレなら居るわよ」↓

悠「っか、崇ってさ家帰ってるのか?」

崇「あたりまえだ」

悠「寝食を削ってるのにか?」

崇「家帰ってもすぐに用ができて出てるからな」

ともき「大変ですね。」

悠「そりゃ、この王様は領土がでかいからな。ガキの揉め事を日に日に処理しなけりゃいけないだろうし」

崇「それがわかってるなら、お前がうちに着いて働け。なんどもいってるだろ」

悠「そりゃこっちの台詞だわさ。なんどもいってるだろ。俺は集団行動が苦手だと。」

崇「お前のそのひねた性格はどうにかならないのか」

悠「お前こそ誰でも彼でも手中に納めようとすんのやめれや。」

崇「……」

悠「……」

ともき「あの……とりあえず、俺を間に挟んでの口論は勘弁してください」

~席順~

悠:ともき:崇

~~

悠「そもそもよぉ、俺なんか要らんだろ。もっといくらでも忠誠心の塊や命知らずは拾えるだろ」

崇「そんな奴等はごまんといるが……お前の様なのはなかなか居ない。」

ともき「確かに」

悠「どーゆう意味じゃい」

崇「必要な人材はお前みたいなタイプという意味だ。」

悠「意味がわからん。」

ともき「けど、悠は本当に集団行動できないですよ?指揮力はあっても絶対に頭に立たない派だし。」

崇「それでいい。今必要なのは滅私な忠犬ではなく、こいつのように天の邪鬼な人間だ。」

悠「あのさ、ほめるならキチンと誉めろ。」

ともき「つまりどういう事ですか?」

崇「本郷のように忠実なのは確かに優秀だ。だが、奴は何かがあったら我が身を盾にして俺を守ろうとするだろう」

悠「けっこうな事じゃないか。っか、本郷だけでなくこの街のガキならお前の代わりに刺されるくらい平気な奴はまだまだいるだろ」

崇「そうだな。だが、本当に必要なのは俺の代わりになる奴じゃなく、俺と地獄の底まで付き合える奴だ。」

悠「それこそ本郷だろ」

崇「奴は滅私だ。俺の盾にも剣にもなるが決して俺と同列にはならない。その点お前はどんな相手でも対等に見る。例えそれが自分以下でもな」

悠「買い被りすぎだわさ。俺は元々下民だ。お前みたいなのと同等になれるわけがないだろ」

崇「そんな減らず口を叩けている時点でお前は別格だ」

悠「……」

ともき「悠は顔が広いしな。上から下まで…」

悠「あのなぁ…」

崇「そのあたりを整理して差し引いても……お前のように便利な男は使えるからな」

悠「わしゃ、使い捨てカイロか!」

真桜「そこまで便利でも無いなの」

ともき「ん?」

悠「まお、それに翡翠?」
翡翠「…ペコ…」

悠「どしたんだ?」

真桜「どした?……ビール買いに行くと出たきり何時間帰ってきて無いなの」

悠「あっはっは!」

ともき「笑って誤魔化すなよ…」
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