ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】8

ー小鳥遊邸ー

悠「ただいま~」

真桜「おかえりなの……なんだソレなの」

灼羅「……」

悠「野良キツネ」

灼羅「誰がじゃ!拉致ったんじゃろ!」

悠「ちゃんと許可はもらったから拉致じゃなく、お持ち帰りだ」

灼羅「わっちは納得しとらぬ!」

真桜「また、妙なのを拾ってきたななの。」

灼羅「そちはそちで失礼じゃのぅ!」

真桜「まぁ、そう怒るななの」

悠「短気は損気だぞ」

灼羅「誰のせいじゃ!」

悠「さぁ」

灼羅「コヤツは……というか、わっちはいつまで抱っこされたままなんじゃ」

悠「ずっと?」

灼羅「わっちは縫いぐるみか!」

悠「まぁ、そのくらい愛らしくはあるけどな。よいしょ」

灼羅「恥ずかしげもなくよくそんなことをいえるのぅ…」

真桜「なにも考えてないからほざけるだけなの」

悠「色々考えてるよ!」

灼羅「賑やかじゃな」

真桜「騒がしいだけなの。」

灼羅「ふむ。まぁ、今日は世話になる」

スッ…

真桜「うむ、よろしくなの」

ギュッ…

灼羅「手を出しとるのになんで耳を掴んでいるのじゃ?」

真桜「おぉ、つい……なの」

灼羅「ついで耳を握るわけないじゃろ!」

悠(女)「なに、玄関先で騒いでんだ?」

真桜「おかえりなの」

悠「よぅ。」

悠(女)「ただいま。」

ギュッ…

灼羅「だから、なんで耳を掴む!なんじゃ、アレか!打ち合わせでもしとるのか?!それともここの住人は獣耳=掴むの方程式かなんかなのか!!」

悠「どうどう。」

灼羅「わっちは馬ではない!」

悠(女)「ふむ、なかなかのツッコミだな」

ギュッ~

灼羅「なんでも良いから離してくれないじゃろうか…」

悠(女)「あ、すまん。つい…」

灼羅「どんな「つい」じゃ…」

悠「まぁ、気にするな。よいしょ」

灼羅「だから、抱っこすな!」

悠(女)「彼女はお姫様抱っこをご所望だ」

灼羅「余計恥ずかしいじゃろそれ!」

悠「おれは全然ウェルカムだが?他にも肩車もできますが?」

灼羅「わっちを子供かなにかと見間違えておらぬか?」

悠「小動物に見てます」

悠(女)「ヌイグルミかな」

灼羅「……」

悠「これが家の歓迎法だ。」

灼羅「今までに何人の客人を怒らせたんじゃ?」

悠「呆れた奴のが多かったかな。」

灼羅「わかっとるなら直そうとは思わぬのか?」

悠(女)「全然。」

灼羅「ヌシら人から終わってると言われぬか?」

悠「何回となくいわれてるが愛情の裏返しと受けとるように心がけてる」

灼羅「なにか心の病気なんじゃな。」

悠(女)「恋の病…かな」

灼羅「やかましい!」
99/100ページ
スキ