ｰ宗方フルーツｰ

氷室「こんにちは」

梓「あ…どうも。」

六花「いらっしゃい。氷室さん、ひとりですかー？」

氷室「えぇ。私は崇のようにガードマンをつけれるほどリッチでも大それたことはしていませんから。」

梓「……(ウソっぽいなぁ。)」

六花「あはは。ウソっぽいなー」

梓「！？(臆せずにいったぁ！？)」

氷室「いえいえ、本当ですよ。まぁ、そんなことより、ミカンをいただけますか？」

六花「はーい。お買上ありがとうございまーす。梓くん」

梓「はいはい、俺がやるんですね。」

氷室「なかなかの働き手のようですね。」

六花「梓くんはよく働いてくれて大助かりしてますよー。」

氷室「良いですねぇ。できればうちのチームに欲しいくらいですね。リッカさんも」

六花「あーそういう話しはあたしには解らないんでー。」

氷室「それは残念です。」

ともき「ここが宗方フルーツで……あ。」

摩耶「あれ？氷室さん」

氷室「おや、摩耶くんにともきくん。お二人でどうしました？」

ともき「いや、摩耶くんとラスタで話していて、そのあと宗方フルーツに案内して欲しいって頼まれて」

氷室「なるほど。」

摩耶「氷室さんは何を？」

氷室「ミカンが食べたくなりましてね。あ、よろしければおすそ分けしますよ。どうぞ」

摩耶「じゃあ、遠慮なくいただきまーす」

ともき「あ、どうも」

梓「はい、みんなコンテナだけど椅子がわりに使ってくれ。」

六花「気が利くねー」

梓「リッカは一番に座らずに店番しててくれ。」

六花「いや、今から一曲奏でようかなと…」

梓「俺の休憩時間だっての！」

六花「ちぇ～わかりましよ～」

梓「はぁ…」

氷室「お疲れさまですね。梓くんもミカンどうですか？」

梓「あ、もらいます。」

氷室「ところで、ともき君と摩耶くんはどんなお話をしていたんですか？」

ともき「え、あーまーそのーなんといいますかー」

摩耶「悠くんがどのくらい強いかって話だよね。」

梓「へぇ…」

ともき「はは…」

氷室「それは興味深い話ですね。どんな結論にいたりましたか？」

摩耶「可もなく不可もなく」

氷室「あははは。なるほど、ぴったりですね。」

ともき「ぴったりなんだ…。」

氷室「悠さんは底が見えないのにマッパですから」

梓「……どゆいみです？」

氷室「喧嘩というのは結局は底の見せあいなんです。悠さんはそれを隠そうとしません。いつでもフルチン上等でいってます。……ですが、それでも底が見えない。透き通っているようで、最奥は深すぎて真っ黒なんです。」

ともき「……氷室さんって時々突拍子もない発言しますね」

氷室「不思議とよくいわれます。」

摩耶「うん、けど、確かにそれが一番正解かも。」