ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

悠「それは…たこ焼き…ですか…。いや…鯖スティックは…いりません…。鯖はもう…鯖は…ちょ…鯖クッキーは勘弁してください!ハッ!」

美喜「……」

澪「……」

悠「ハッア、ハア…ゆ、夢か…」

美喜「どんな夢見てたのよ…」

悠「熊沢さんを家政婦に雇ったら鯖鯖鯖の鯖三昧だった夢を…」

澪「悪夢だな。」

悠「ああ、鯖カレーは耐えきったが流石に鯖クッキーは耐えられ無かったよ…。くそう!ベアトリーチェめ!」

美喜「誰か知らないけど、八つ当たりもいいところじゃない?」

悠「ふぅ…まだ鯖はだが止まらない」

美喜「鳥肌ね。」

澪「鯖はだって鱗でもついてるのか。」

悠「いいからなにか一杯作ってくれ。」

澪「じゃあ、鯖だけにブルーレデイだ。」

ブルーレデイ
16度中口シェーク

ブルーキュラソー30ml
ドライジン15ml
レモンジュース15ml
卵白1個分

材料をシェークして、ソーサー型シャンパングラスに注ぐ。

悠「ブルーキュラソーをメインにした珍しいカクテルだな。」

澪「爽快なオレンジ風味にジンとレモンジュースを加えて、卵白を混ぜ込んでソフトな味わいに仕上がってるだろ。」

悠「ああ、寝起きだけで飲めるな。」

美喜「多分アンタだけだと思うわよ。」

悠「そうかな。わりといけると思うけど。」

美喜「まぁ、なんでもいいわ。それよりさ、悠ってなんでお父さんと仲悪いの?」

悠「あ?」

澪「ちょ、オーナー何も単刀直入に聞かなくても…」

悠「……親父か。まぁハッキリ言えば…俺がマザコンなだけだ。」

美喜「はっ?」
澪「えっ?」

悠「もともとガキの頃は親父と顔会わす機会が少なかった。ま、仕事が仕事だ仕方ないのも当然だし俺は全然気にしなかった。むしろオフクロに四六時中甘えれて幸せだったんだと思う。」

澪「……」

美喜「……」

悠「とまぁここまでなら良かったが。オフクロは病に伏せた。本人は親父に急性の癌と言い張ってたらしいけど、多分俺を産んでからもう色々限界だったんだろうな。まあ、俺が殺した様なもんだ。」

澪「それは違うだろ!」

悠「まぁそれは置いといて聞け。オフクロが伏せてから一度だけなんの機会でなんでそんな事をしたかの理由は忘れたけど親父に作文を呼んだ。テーマは将来の夢…だったかな。内容はまぁ小学生らしい幼稚なもんだ。父に憧れてるみたいなな。読み終わって親父は言ったよ。」

『私がどんな人間なのかお前に分かるはずもない。そんな漠然とした目標ではなにも出来はしない。書き直せ』

悠「ってな…。あの時の俺は嫌だとだけしか言えなかったけどな。まぁ…今思えばあれが最初の反抗であり、親父との決別だった気がするよ。まだまだ……あー……わりいつまんない話したな。帰るわ。」

澪「…なんか、シビアっすね。悠も悠の親父さんも」

美喜「そうね。…所でアンタらナニしてんの?」

六花「いやー」

紅「なんか出るに出られなくて」

鈴猫「……」

紅「え、花王泣いてる?」
鈴猫「な、泣いてないわよ!」

紅「ごっふっ……」

六花「わぁー。人中に指掌を打ち込むって死んじゃいますよ。」

紅「ぐ…っ…」
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