ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】8

ーマンション(ともき邸)ー

悠「おなかすきました。」

ともき「……」

悠「なに、そんなに熱い視線をぶつけてきて……ハッわかったよ。うん、先にシャワー浴びて…」

ともき「脱ぐな。出てけ。今すぐ帰れ。そして階段で蹴躓け。」

悠「全否定かよ。」

ともき「肯定する要素がひとつもないから。それより、早くお前もやれよ」

悠「ふぁーい」

シャクシャクシャクシャク
シャクシャクシャクシャク
シャクシャクシャクシャク

ともき「けどさ、小鳥遊さん。今日のスーパーは無いよな。キャベツ二個でも200円三個でも200円てあんまりだよな。」

悠「あの店たまにああいう、ムチャな売り方しますよね。中山さん」

ともき「悠がいなかったら絶対持って帰れなかった」
シャクシャクシャクシャク

悠「照れるじゃないか。まぁ、そんな訳で余ったキャベツでコールスローを作成中なんですけどね」

シャクシャクシャクシャク

ともき「誰に説明してる」

シャクシャクシャクシャク

悠「ただの独り言だよ」

ともき「よし、キャベツ一個、ニンジン一本分の千切り終わったな。味付けはマヨネーズか?」

悠「そーだな。」

ともき「……悠の好きな味付けは?」

悠「コールスローだろ?だったら、まずミツカンのドレッシングビネガーとマヨネーズと砂糖を入れてざたとひと混ぜして、三十分くらい経ってキャベツがぺしゃんこになったところに塩コショウして味を整えたら出来上がりかな。塩を最後にするとしょっぱすぎたりしなくていいみたいだ。真桜曰く」

ともき「なるほど。俺もそれでいこう」

悠「三十分休憩しようぜぃ」

ともき「あぁ…」

悠「あ、そだ。愚痴っていい?」

ともき「別にいいけど。お前ってさ、愚痴言いたいとき必ず聞くよな。」

悠「そりゃ、俺の愚痴を聞いてくれるのともきくらいだからな。一応礼儀?」

ともき「なんだそりゃ、いいから話せよ」

悠「うむ、まぁ、知っての通り俺の家には真桜、マリオ、バロン…それと、ゆう(女)が居るわけだが。基本料理は真桜が作るんだけど結構揉めるんだよ」

ともき「味付けで濃い薄いか?」

悠「まあ、それもあるけど、真桜はやや野菜思考なんだ油断したら肉気を減らされてな」

ともき「身体には良さそうだな」

悠「若い男が野菜で血肉が作れますか?」

ともき「悠は血の気余りまくってるだろ。」

悠「いや、朝起きるの辛いし」

ともき「低血圧かよ…」

悠「かといってだ…。俺が毎晩作ると肉気が偏るからダメだしな」

ともき「ゆう(女)的にはどうなんだ?」

悠「あれは俺と同じだ。肉気と酒」

ともき「……それってさ、野菜で済ませないと二人が食い潰すからじゃないのか?」

悠「いやいや。そんなことは無いだろ」

ともき「最近炊飯ジャー買ってたよな」

悠「あぁ、俺が四合くらい食うからな。ゆう合わせたら八合。ジャー二つある方が楽なんだ。」

ともき「米だけで日にそんなに消費かよ…」
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