ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

美喜「……」

澪「……」

悠「しゅぴー、ひゅぴー、かはー」

澪「なんつう寝息だ。」

美喜「あの寝息さえ無かったら死んでるか寝てるか判んないけどね」

悠「ひゅぴー…」

紅「ちーす。やってる…って殺人現場?」

澪「いや、違う。確かに死んだように寝てるけど生きてる。」

悠「くぴー…」

紅「悠はあれだな。闘って、食って、寝てだな。」

美喜「何処のバーバリアンよ。」

悠「そんなに野性的か?」

澪「うわっ!起きた!」

紅「そうだな。結構な野性感だな。俺は好きだよ。そーゆーの。」

美喜「アンタも普通に話すなよ。」

悠「それでどした、聖ゲオルギウスのドラゴンの話でも聞きたいか?」

澪「意味がわからん。」

悠「うん?聖マルガリータのドラゴンか?」

美喜「いや、誰も聞いてないから。まだ、寝ぼけてる?」

悠「バカヤロおめめバッチリでBBコーンの焼き加減すら完璧じゃい」

澪「寝てるな。」

紅「とりあえず、なんか目を覚まさせるの一杯作ってくれ。」

美喜「これなんかどうかしら。」

フローズンダイキリ
8度中口シェーク

ラム40ml
ライムジュース10ml
ホワイトキュラソー1tsp 砂糖1tsp
クラッシュドアイス1cup
ミントの葉

材料をミキサーでブレンドし、グラスに注いでミントの葉を飾る。

紅「うぉ、なにこれ、かき氷か?」

澪「フローズンスタイルってカクテルだ。暑い夏にはうってつけの一杯だ。」

悠「うん、いけるなぁ。文豪のアーネストヘミングウェイが砂糖抜きで愛飲したカクテルとしてあまりにも有名なんだよな。」

紅「目が覚めたみたいだな。」

悠「いやー、すまん、すまん。あまりにも幸せな夢を見てて熟睡してたよ。」

美喜「やらしい夢ね。」

悠「馬鹿にすんな。エロイのは現実じゃないと嬉しくない!」

美喜「変態ね。」

悠「変態という名の紳士さ…」

美喜「……」

悠「んで、紅なんか用か?」

紅「いや、たまたま飲みに来たら悠に会っただけだ。」

悠「なんだ。じゃあもっかい寝よ。」

紅「じゃあ、俺も…」

美喜「人の店で寝るな!」

悠「んだよ…。」

紅「はは、じゃあ悠なんか話してくれ。」

悠「そうだな、じゃあ冒頭でドラゴンの話題が出たから……。料理の話でもしようか。」

美喜「いっぺん病院行った方がいいんじゃない?」

悠「最近暑いからな…脳が腐りかけてんだ。」

紅「自分で言うかそれ…」

澪「付き合いきれないな…ちょっと店の前でも掃いてきます。」

美喜「いってら。」

悠「最近な無茶苦茶旨いカレーが作れたんだ。」

紅「へぇ…いいじゃん。食わせてくれよ。」

悠「じゃ~俺のこと愛してるって言ってくれ。」

紅「はいはい、愛してる、愛してる。バケツ一杯愛してるぜ。」

美喜「アンタラの寸劇はワケわかんないわ。」

悠「うん。俺もなんで言わせたのかわからん。」

澪「おーい。今、鈴猫さんが入ってすぐ飛び出てったけどなんかあったか?」

悠「いや、なんかあったか?」

紅「さあ?」

美喜「……。」
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