ｰラスタ･ラヴｰ

悠「ちぇき」

揺光【うむ。ちぇきじゃ♪】

悠「お邪魔しました」

揺光【待てゐ】

グイッ

悠「い二ャい！？」

揺光【失礼な奴じゃな。人の顔を見て踵を返すなど】

悠「髪を引っ張んな！そもそもお前は人じゃねぇだろ」

揺光【……】

悠「なんだよ」

揺光【ほい。】

グイッ

悠「いニャイ！？」

揺光【……ヌシよ】

悠「なんだよ！二回も引っ張るんじゃねぇよ！」


揺光【髪を引くと可愛いらしい声を出すんじゃな。哭かせたくなるではないか】

悠「可愛いとかいうな！悪趣味か」

揺光【ふむ、ではキモい】

悠「よぉし…表でも」

ともき「おい、止めとけよ…」

悠「ガルル」

揺光【くっくく、まるで獸じゃ、獸じゃのう。】

美喜「悠…店内で暴れたら出禁にするわよ」

悠「ちょっと待てゐ！俺だけじゃ無いだろ。そこの狐はどうなんだ！」

美喜「揺光「さん」はそんな事しないわよ」

悠「揺光…「さん」？」

ともき「どういうアレだ？」

澪「あそこの壊れた壁。揺光が直したんだよ。」

悠「それだけかよ」

美喜「うっさい！やるだけやって帰った奴の癖に」

悠「ごめん、聞こえが悪いからその言い方は止めてくれ。」

美喜「っ…馬鹿！」

ともき「どうやって直したんです？骨組みまで見えてましたけど」

揺光【妾に不可能なことは概ねは無い。壊れた壁の時間を巻き戻しただけじゃ】

ともき「は、はぁ…」

揺光【くっくく、驚いておるのぅ。伊達に九尾を名乗っては居らぬぞ】

悠「壁直したくらいで何を威張ってるんだか…そのくらい俺にだって朝飯前の夕飯前だっての」

ともき「なにが言いたいんだよ」

美喜「てゆーか、それなら直したいきなさいよね」

悠「zzz…zzz…」

ともき「寝るな！」

悠「おぉぅ…聞きたくない言葉を耳にいれないように睡魔が……」

ともき「都合のいい睡魔だな」

悠「えへへ。」

ともき「もうつっこまないぞ」

悠「なんで！？」

ともき「最近小ボケにまでツッコミいれてたらキリがないと悟ったんだ」

悠「そうか、小五ロリったか」

ともき「……」

悠「あーぁ、ホントにスルーされちったよ。んで、揺光は何しにここに来たんだ。」

揺光【うむ、ラジオの頭でしか喋れんから喋りに来た】

ともき「わぁ…正直だ」

悠「もう殺生石に戻ればよくね？」

揺光【嫌じゃ。暇なのと窮屈なのは好かぬ。】

悠「だからってここに来ても酒飲んで駄弁るだけだろ」

揺光【はぁ…】

悠「なんだその人を小バカにした面は…ちょっとそそるじゃねぇか！！」

ともき「お前最近雑食が酷くなってるな…」

揺光【良いか悠よ。人はのただ当たり前の日常をすぐに蔑ろにする。妾にしてみればヌシらを見ていると十二分に愉快じゃ】

悠「それって…良いこといってるようで軽くバカにしてるよな？」

揺光【zzz…】

悠「ともきさん」

ともき「寝るな！」

揺光【おぉぅ…♪】