ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

澪「サブマリノお待たせ。」

サブマリノ
28度辛口ビルド

ビール適量
テキーラ(ホワイト)60ml

グラスによく冷えたビールを3/4ほど注ぎ、ショットグラスに入れたテキーラを、ショットグラスごとビールグラスに沈める。

悠「乾杯!」

ともき「乾杯」

悠「ぷはっー!やっぱり夏はビールだよな。ビール。最高だ。」

ともき「ふは…こ、これはなかなか…」

悠「豪快だろ。ビールの中にテキーラをショットグラスごと沈めて飲むハードドリンカーのためのカクテルだ。」

美喜「で?」

悠「で?」

美喜「そろそろいつもの小話はじめるんでしょ。」

悠「なんだ、聞きたいのか。」

美喜「毎回、毎回話されて急に止められると奥歯に物が引っ掛かった感じがするのよ。」

悠「美喜はアレだろ。生協とかで卵とか買って止められなくなるタイプだろ。」

美喜「いや、別に。」

悠「さらりと避わすな。…じゃあ夏らしく仏壇で出きるシャレの話でもしようか。」

ともき「夏の要素がまるでないな。」

悠「まぁ、聞け。誰かお客さんがくるだろ。」

澪「ああ。」

悠「そしたら誰かに仏壇の後ろに隠れてもらってガタガタやるんだ。すると客が」

『こ、この仏壇おかしいんじゃありませんか?』

悠「そしたら俺が調べるフリをして…「ぶつだん(別段)変わったことはありません」と言う。」

美喜「馬鹿馬鹿しい。」

ともき「ちなみにこの話には別の落ちがある。」

澪「と言うと?」

ともき「このシャレをするためにわざわざ大広間に仏壇を一つ買ったんだよ。」
澪「はぁ?マジに?」

ともき「マジに。まぁ、スグに秋宵月ちゃんにバレるよな。もちろん誤魔化せる訳もなく一言」

『毎回、くだらない買い物して…しばらく帰って来るな…なの。』

ともき「って、言われて追い出されてんだ。」

美喜「それは仕方ないわ。私なら殴ってるし。」

悠「ちょっとしたシャレのつもりだったんだよ…」

澪「にしても…悠、最近色々酷いな。稲葉さんにも怒られたばっかりだろ。」

悠「あれは…そのちょっとしたアレだよ…。」

美喜「でも意外よね。ヤクザに怒鳴られても平気な癖にこれくらいで凹むなんて。」

悠「別に凹んでねぇし!」

ともき「悠はな。怒られても反省しないし、むしろ逆ギレするか言いくるめるタイプだけど、要点だけを言われるのは苦手なんだ。」

澪「どうゆうことだ?」

ともき「例えば授業をサボってまゆに説教されても右から左だけど。一言「もう知らん。」とか言われたらぐさりとくるらしい。」

美喜「あー、なるほど、だから、鈴猫や坂神に怒られてもへこたれないのね。」
ともき「そうだ。逆に言えば秋宵月や稲葉のようなタイプが弱点でそれ以外は無敵なんだ。」

澪「言われてみれば…オーナーが冷たい視線ぶつけても平然としてたな。」

ともき「しないだろうけど、悠は結婚式で夫婦船(別れの歌)歌えるタイプだぞ。」

悠「お前らさっきらか言いたい放題だな…」

美喜「他にはなんか弱点ないの?」

ともき「いっぱいあるぞ。女に弱い、子供に弱い、採血が苦手。そしてな…」

悠「言うな!」

美喜「な?」

澪「な?」

悠「それは言うな。泣くぞ本気で泣くぞ。」

ともき「わかったから睨むな。」
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