ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】8

ーラスタ・ラヴー

氷室「では、私は少し東口の様子を確認して、和龍軒の方へ顔を出してきますので」

摩耶「はいはーい。じゃあ空港で」

氷室「では、皆さんも失礼します。」

ともき「今日戻るのか?」

摩耶「うん。」

優希「あ、なら悠の家いきますか?」

摩耶「ううん。やめとくよ」

ともき「どうして、顔会わせていけばいいのに」

摩耶「だって、悠くん疲れて寝てるんだよね?それなら休ませておいてあげないと。」

ともき「……」
優希「……」

摩耶「どうかした?」

ともき「いや、優しいんだなぁ…って」

摩耶「そうかな。」

優希「摩耶くんって怒ったりしないタイプ?」

摩耶「どうだろ。ムカついたら結構手が出ちゃうかも」

ともき「手出るんだ…」


摩耶「出来るだけ我慢はするけどね。なんか絡まれたり子供扱いされるとイラ…ってきて。しつこいと…ね?」

ともき「怖い、その笑顔怖いよ…」

摩耶「アハ。」

澪「みんな、よかったら。なにかつくるけど?」

摩耶「それじゃあ、ハイボールつくってもらちゃおかな」

ともき「じゃあ、俺もハイボールで」

優希「俺はレモネードで」

澪「了解。」

摩耶「けど、今日はともきくんに会えたついでにお願いがあるんだけど」

ともき「俺にお願い?」

摩耶「うん。まず、メアド教えてくれない」

ともき「あぁ、いいよ」

摩耶「ありがと。じゃあ次、こっちが本題」

ともき「うん?」

摩耶「もし、悠くんが怪我したりしたらすぐに連絡が欲しいんだけど」

ともき「そのくらいならお安いご用だけど…どうして?」

摩耶「うん、ほら悠くんてつまらないことで怪我することが多いからね」

優希「なるほど。」

摩耶「それに…誰を殺ればいいかすぐにわかるでしょ」

ともき「殺…え?殺れ?」

摩耶「僕が一番嫌いな事ってね……外野がチャチャをいれてくることなんだよねぇ……。自分の獲物をとられると誰でも嫌でしょ?」

ともき「ゾッ…」
優希「ゾッ…」

摩耶「まぁ、悠くんだからよっぽどの事じゃないとどうにもならないと思うけどね。……悠くんは相手選ぶし」

優希「?」

摩耶「ほら~、悠くんってやる気無いでしょ。気分屋なところもあるし、けっこう喧嘩売っても適当にあしらったり、ごまかして逃げたりするから。変なところで敵を作っちゃうんだよね~。無自覚な行動も多いし」

ともき「あー…よくわかるよ」

優希「摩耶くんは悠をどう思ってるんだ?」

摩耶「悠くんを?そうだね~~いつも鈍感で無自覚でめんどくさがりやで飄々のらりくらりのバカでアホで頼りない無くて良いとこ探す方が大変…」

ともき「うわぁ…いうなぁ」

摩耶「けど、大事なときには強くてカッコいいから僕は悠くんのこと好きだよ。」

優希「は、はぁ…なんか、深い愛を感じました」

摩耶「アハ。愛と憎しみって紙一重だけどね…。」
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