ｰラスタ･ラヴｰ

美喜「悠って謎かけ得意？」

悠「なんだ藪から棒に。いいえ、壁から釘です。」

美喜「澪、座布団持ってて。」

澪「了解。」

悠「うぉ、お前らいつのまにか腕をあげたな。」

美喜「毎回付き合ってればね。おかしな話慣れちゃうのよ。」

悠「ならまずアンパンを用意しろ。」

澪「えっ！？」

悠「つぶ餡の中に一つだけこし餡のアンパンを混ぜておくんだ。」

美喜「はぁ…」

悠「参加者にひとつずついきわたったら曲に合わせて順繰りに渡していく。曲が終わったところでこし餡を持っている奴が負けというわけだな。」

澪「いったい何のことだ？」

悠「人呼んでコシアンルーレット可笑しいだろ。はっはっは。」

澪「おかしいの意味が違う！」

美喜「おかしいのは悠の頭のなかね。」

悠「人の脳みそがうわずってるような言い方するな。」

美喜「それで、謎かけできるの？」

悠「お前も会話の切り替えが早くなったな…。まぁ、簡単なのだったらすぐに出来るぞ。例えばこの五円玉とかけて家康の寝首をかこうとした大盗賊ととく。」

澪「そのこころは？」

悠「石川五円門。」

美喜「流石ね。くだらないけど。」

悠「お前…泣くぞ。」

美喜「あはは。」

悠「ったく。澪なんか一杯たのむ。」

澪「簡単なのでいいか。」

悠「モロチン。もとい勿論。」

美喜「……(冷たい視線)」↓
悠「……(鉄面肌)」

澪「はい。シャンディーガフだ。」

シャンディーガフ
2度中口ビルド

ビール1/2グラス
ジンジャーエール1/2グラス

グラスによく冷えたビールとジンジャーエールを注ぎ、軽くステアする。

悠「おー！やっぱり夏はビールちゃんだよな。ビール最高。」

美喜「イギリスのパブではシャンディって呼ばれて、古くから親しまれてきた低アルコールカクテルよね。」

悠「草草、ジンジャーエールの生姜風味とビールの苦味がよくあうんだよ。」

澪「くさくさ？」

悠「そうそう。」

澪「…いちいち小ネタを混ぜるな。」

悠「人との会話ほどやりやすい物はないんだよ。そういや、ジンジャーエールって生姜入ってるんだよな。」

美喜「知らなかったの？」
悠「何を？」

美喜「うわ…ムカつく。」

悠「あっはっは。ユーモアは最高の暇潰しさ。」

澪「もっと、別な暇潰しあるだろ。」

悠「ああ、歯磨き粉をチューブから出してもとに戻そうとするとかな。」

澪「よくそこまで下らないことを思い付くな。」

美喜「あるいみ芸術的ね。あ、そう言えばアンタなんで最近ラジオでないの？」

悠「うっ…。柏と一緒にでる時にすっぽかしただろ。」

澪「ああ、そういや。」

悠「あのあと…稲葉に「仕事サボるなら来なくていいわよ」と抉られてな…顔出し難いんだ。」

澪「……それもう一つの百物語だよ。」