ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】7

ーラスタ・ラヴー

悠「ちぇきっす」

翡翠「…ちぇき…」

澪「よう。顔あるか?」

悠「第一声がそれかよ…」

澪「噂の的だからな。ひどいところだと、『闇の組織に捕まって顔面メッタ刺しにされた』って事になってるぞ」

悠「尾ひれどころか手足に翼が生えてひとり歩きし過ぎだろその噂。」

澪「人の噂も七十五日だよ。それで目、見えてるのか?」

悠「見えてなきゃ出歩いてねぇよ。なぁ、翡翠。」

なでなで

美喜「……」

悠「あれ?お前髪伸びた?」

翡翠「…わたしこっち…」

悠「なでなで、なでなで……美喜か!」

美喜「そうよ…。というか、なんで二回撫でた…」

悠「撫で心地で誰かを確認したんだよ。けっして、ついでだから髪を触りたかった…という意味はない」

美喜「それより…なに?今の勘違い…私が小さいっていいたいの?ねぇ?少しばかりでかいからって…調子乗らないで」

悠「予想外のところにキレられた!?」

澪「というか…お前、本当に見えてないだろ。」

悠「ぼやりとは見えるんだ。だから、触ればハッキリと解るんだけど」

なでなで…

澪「いやいや、真ん前で今まで話してた俺を撫でる必要は無いよな。」

悠「まぁ、一応」

優希「一応って…」

悠「誰だ!ちぇき、優希ちゃん」

優希「誰だ!って言われながら名前呼ばれたのは初めてだよ…。」

美喜「情緒不安ね…」

悠「安定してるよ」

翡翠「…コク…」

澪「それ翡翠ちゃんな」

悠「わ、わ、わかってたしー」

優希「なんだろうここまで反応がわざとらしいとどっちか解らないな…」

美喜「それより、なんで翡翠ちゃん連れまわしてるわけ?」

悠「いや、罪滅ぼしというか……」

翡翠「…?…」

悠「まぁいいじゃないか。なぁ、翡翠」

美喜「私よ。しつこい。」

悠「こっちか。」

翡翠「…コク…」

優希「もう、膝の上に乗っててもらえよ」

翡翠「…!?…」

悠「座るか?」

翡翠「…すわりゅっ…」

美喜「(噛んだわね)」
澪「(噛んだな)」
優希「(噛んじゃった)」

悠「しかし、小さいっていいな。」

澪「また、藪から棒だな」

悠「いいえ、壁からぁ?」

翡翠「…くぎです…」

悠「いぇーい!」

翡翠「…いぇい…」

優希「仕込んでるよ…。それでなんで小さいのがいいんです?」

悠「いや、小さいとさ。こうやってスッポリと腕の中収まるだろ。」

ぎゅっ

翡翠「…にゃふ//!…」

悠「小動物とか腕の中に収めるの好きなんだよなぁ。バロンはもう収まらないし、マリオは束縛すると引っ掻いてくるし」

澪「だからって…ん?」

翡翠「…スリスリ//…」

悠「どした?」

澪「……いや、なんかほっこりした」

優希「俺も」

美喜「私も」

悠「なにが!?ねぇ、なにが!?俺が見えないのにずるいぞ!」

翡翠「…///…」
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