ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】7

ー小鳥遊邸(広間)ー

柳「ふむっ…あぃ、診察は終わりましたぞ」

悠「ぁ~…」

真桜「柳老…どうだなの」

柳「眼球の毛細血管がいくつかが裂けてはおりますが…まぁ水晶体に傷はなし。圧迫による涙腺のストレス……問題は無しですのぅ。しばらくは目薬を規定時間ごとに常時投与。あと、目を酷使は禁止じゃな」

悠「つまりゲームすんなと?」

柳「いやいや…目を開けるなということですな。」

悠「無茶な…」

柳「そういいますが…どうせ、見えておらんじゃろ。良くて靄がかって見えておるのでは?」

悠「……」

柳「ほっほほ。沈黙は肯定と受けとりますぞ。」

悠「嫌なじいさんだ。」

柳「年寄りの嫌みのひとつくらい黙って聞きなされ。」

悠「十分聞いてるっての…」

真桜「耳にタコができるまで聞いとけなの」

悠「まお…向こうに行ってなさい。」

真桜「ふん…なの。」

柳「ほっほほ。」






真桜「面倒をかけてすまなかったななの。粗茶だが飲んでいけなの」

ともき「いいよ。慣れてるし。いただきます。ズズッ…」

真桜「慣れるのもどうかとおもうなの」

ともき「え~…そこ否定?」

真桜「ズズッ…不思議と思ってななの」

ともき「なにが?」

真桜「なんやかんや言いながら、お前は悠に付き合ってるなの。」

ともき「付き合ってるってより、巻き込まれてたり頼まれたりだけどな。」

真桜「お前もいつも大変だななの。前はベロベロに酔わされたりもしてなかったかなの」

ともき「別にそうでもないさ。迷惑ではないし面倒だけど…ズズッ」

真桜「そうか…ズズッ」

ともき「それに、悠の無茶に付き合うのも嫌いじゃないさ……」

真桜「ふぅ…むしろ、結構楽しんでるみたいだな…お前もなの」

ともき「あぁ……親友だからな」

真桜「いつか、ひどい目に会うぞなの」

ともき「そうなる前に悠がどうにか逃げ道を確保してくれるさ。」

真桜「守るとかじゃなく、逃げ道かなの」

ともき「ズズッ…悠だからな。逃げ足の良さは随一だよ」

真桜「ふぅ…腕っぷしや頭じゃなく逃げ足が評価されるのもどうなんだか…なの」

ともき「はは、表向いてはいい部分が見えないからな。あの前髪と同じだまったく顔が見えない。」

真桜「上手いこというじゃないかなの」

ともき「どうも。それより、目は大丈夫そうなのか?」

真桜「眼球は案外頑丈なの。ただ、毛細血管が裂けてるからしばらくは開けられないだろうななの。今ごろ鶏の目になってるなの」

ともき「鶏の目?」

真桜「白目が無く真っ赤っかなの。」

ともき「ゾッとするな…」

真桜「いつかは猫目になるかもななの」

ともき「え、そっちに進化?」

真桜「まぁ、なんにしても視力が回復するのは時間がかかるなの」

ともき「ふむ…」
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