ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】7

ーラスタ・ラヴー

悠「浴衣(ゆかた)」

紅「た…体育祭(たいいくさい)」

将也「い…いぼのいと?」

優希「と…玉蜀黍(とうもろこし)!」

悠「し…し…し~…」

澪「お疲れ様っす。少し遅れました。」

美喜「夏だしゆっくり来たらいいのよ。」

澪「ところで、あれは、なにしてるんすか?」

美喜「テーマ夏でしりとりらしいわ。」

澪「よっぽど、暇なんだな…」

悠「暇だよ。けど、暑いから日中を出歩くのは辛いのもまたひとつの真実!だからこうして日暮れまで建物の中に避難しているんだ。熱中症ちょうこえぇ~……からな。」

美喜「なんでそんなに元気なの?」

悠「元気にみえてるのなら、そりゃ間違いだ。まったくの空元気だぞ。」

美喜「熱が有るならとっととかえって寝たら?」

悠「酷い言われようだぜ。なぁ、同志」

紅「しかし、しりとりも飽きてきたな。」

将也「夏のテーマ絞りだから数が回らないし。すぐに次になるのが原因じゃないか。」

優希「かなりシビアなルールだよな。けど、しばりを入れないと悠がワケわからない単語使うからな…」

悠「なんだよ、額田姫王(ぬかたのおおきみ)ぐらい解るだろ普通」

紅「うん、普通にわからないし」

将也「知ってる。優希はわかるか」

優希「歌人だったかも」

悠「もう少し、紅は歴史勉強した方いいな。」

紅「なぁ、それは必要な勉強なの」

将也「脳みそに隙間が有るなら覚えといたらいいんじゃないですか。俺、個人としては全然不必要かな」

優希「なんじゃそりゃ」

悠「やりたい奴は勉強したらいい。」

紅「いい加減だ」

将也「だけど、それが悠クオリティ」

優希「いい加減といえば」

悠「バカは死んでも治らないぞ」

紅「ぞ……ぞは無理だろ。」

悠「紅の敗けだな。」

澪「うわぁ……今の会話しりとりしてたのか。」

美喜「なんか会話がおかしいと思ったら…」

優希「悠がいきなりはじめるから。」

悠「ゲームはいきなりやるから面白いんじゃないか。」

将也「ごり押し感がハンパ無いんだけど。だいたい、せめて最初にこういうルールでって説明とかしてくれよ。」

悠「いっひっひ。突然はじまり手探りでの勝負…それが俺とのゲームだ。ルールブックは…俺だ。」

紅「……つまり、悠をぶっ飛ばせたら勝ちなんだな。分かりやすいな」

ズルりッ

悠「ちゃうちゃう、暴力反対。俺とのゲームは論理と思考のゲーム!バットをズルりッと出すな!構えるな!こっちに向けなさんな!」

紅「ちぇ…俺はこっちのが分かりやすくて好きなのに。」

悠「暑いのにやっとれるか。」

優希「……どうやってバットしまってるんです?」

紅「え?こうやって、背中にいれる。」

スルりッ…

将也「スルりッと入った…」

紅「な?んじゃ、おれ用事あっからお先~」

優希「え?え?膨らみとか見えないのに…あれ入ってるのか?」

悠「紅の背中は四次元になってんじゃね?」
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