ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】7

ーラスタ・ラヴー

千草「仲むつましいといえば……」

悠「お前と亮か?」

千草「それは当然。」

亮「……」

ともき「千草はアクティブだよな。」

亮「まぁな…。」

悠「尻に敷かれてるだけだろ。」

亮「まぁな…。」

千草「亮?」

亮「こほん。こほん。」

悠「優希ちゃんと紅菜ちゃんの未来を見るようだ。」

紅菜「どういう意味ですか。」

優希「尻に敷かれてるか…」

紅菜「千歳?」

優希「こほん。こほん。」

悠「ほらな。」

ともき「はは。」

千草「じゃなくて、私が言いたいのは、仲の良さなら紅葉さんと兜馬さんでしょ。」

悠「あぁん?」

ともき「そうなのか?」

千草「私が知る限りあの夫婦はかなりだったわよ。子供ながらに解るくらいだし。」

悠「だったかもなぁ…」

亮「聞いてもいい話なのか?」

悠「別にいいけど、他人の親の話なんかつまらんだろ。」

ともき「そうでもないさ。聞いてみたい。」

悠「……ともきに言われたらしゃあないな。」

美喜「アンタの後押しは、ともきなのね。」

悠「まあな。っか、なんだ。親父とおふくろは確かに仲良かったけど完璧に主導権はおふくろが握ってたぞ。親父は堅物で融通利かないくせに。おふくろにいつの間にか流されたし。」

ともき「ふぅん。なら悠は母親似なんだな。」

悠「勿論だ。」

亮「千草からみたらどっち似?」

千草「そうね…兜馬さん:1紅葉さん:4弥一さん:5って感じかしら」

悠「なんで、爺要素が一番多いんだよ!」

千草「いいから、話続けなさいよ」

悠「……まぁ、おふくろはとにかく寛大だったな。昔は俺にもSPがついてたんだけど、おふくろの鶴の一言で外れたからな。」

美喜「なんていったの?」

悠「『悠ちゃんもいい大人なんだから、身を守るのは自己責任。何かあったら本人が悪い』って」

ともき「ごめん。横槍いれるけど、悠、そのとき何歳だ?」

悠「七…いや八歳だったかな」

亮「それで大人扱いか…」

悠「まぁ、俺がSP嫌ってたから気を効かせていってくれたんだろうけどな。」

澪「っか、そもそも悠にSPなんて必要だったのか?」

悠「いや、全然。っか、三回くらい腹いせにSPぶん…」

ともき「あの、悠のお母さんと親父さんの話は?」

悠「おぉ、そうだったな。アレだ。うちの親父な結婚してから指輪着けなかったんだ。装飾品全般が嫌いだから。」

亮「そういうの嫌がりそうだもんな」

悠「けどな、ネックレスだけはいっつもつけてたんだ指輪通した。」

ともき「それって…」

悠「ネックレスにしてれば他人から見えずに済むからだろ。」

千草「ちぇきってるでしょ?しかもこの話にはもうひとつ裏があるのよ」

亮「裏?」

悠「親父がそこまでして指輪したのはな、おふくろが指輪をつけないと離婚するとゴネたんだそうだ。まったく、我が親ながらちぇきってるよ本当に。」
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