ｰ宗方フルーツｰ

六花「それに？」

鈴猫「……悠って、バカでしょ？」

梓「これはまた…」

六花「意外な…いや、バカなのは意外じゃないけど、鈴猫さんの口からってのは…」

鈴猫「そう？あ、けど、本当に馬鹿ていう意味じゃないよ。」

ともき「妙な意地の張り方とかがってやつでしょ」

六花「あ、ともきくん。ちぇき。」

梓「崇さんは？」

ともき「本郷さんと帰ったよ。俺もちょっと飲みすぎたから帰りの途中。それで寄ってみた。」

鈴猫「ともきくんなら…解るんじゃない？悠の…その魅力っていうか…雰囲気というか…」

ともき「うーん、ときどきウザくさえなかったら本当に凄い奴と思うけどな。」

六花「これはまたハッキリウザいっていったね」

梓「けっこう酔ってるな。」

ともき「ウザいのも引っくるめて悠だからな。けど、俺の好きと鈴猫さんの好きは違うでしょ」

鈴猫「うっ……」

ともき「よかったら本当の話を聞きたいなぁ」

梓「……(酔うと本当にアグレッシブになるんだ…)」

鈴猫「え、えと……ま、まぁそんな事はいいじゃない。」

ともき「一目惚れですか？」

鈴猫「にゃぅ！？」

梓「図星みたいだな」

六花「ともき君の勘の良さはチートだからねー。多分、勘ってだけなら悠くんや崇より凄いんじゃいかなー。」

鈴猫「一目…惚れって…いうより…一関係惚れかな。悠は花の事いっぱい知ってたし…。それになんとなくだけど分かったんだよね。この人は誰にでも対等なんだな…って」

六花「対等？」

鈴猫「目線を合わせられるって言えばいいのかな。子供には子供目線で、大人には大人目線で、男に、女に、お年寄りに……誰にも遠慮しないけど、高慢な態度もとらないでしょ。」

ともき「ふざけたりはするけどね。ま、それでもやる気がないようで真剣に取り組むときはやる奴だし。」

鈴猫「悠はさ…確かに、普段は適当で当たり障り無く事なきを得ようとするけど……必要な時は本当に一生懸命なの。暇潰しっていうけどね。私はそういうところが好き…かな。」

六花「なるほど。鈴猫さんが可愛い人っていうのが改めてわかりましたよー。」

鈴猫「私！？え、悠のことは？」

六花「まぁ…悠くんはいいですよー」

鈴猫「いやいや、いいとかじゃなくね？悠の良いところの話でしょ？」


六花「あたしにとっては鈴猫さんのが重要ですよー！」

梓「すごいな、話の食い違いがパスタとラーメンくらいズレてる」

ともき「分かりにくい例えだけど、とりあえず鈴猫さんは悠がベタ好きってよくわかったよ。」

梓「だな。そういや、秋宵月とかはどうなんだろうな。」

ともき「うーん…あの娘はあの娘で業が渦巻いてそうだからなぁ。」

梓「ともき、聞いてみてくれよ。」

ともき「いやいや、それは怖いって…」