ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

悠「よっ…ほっ。」

美喜「へぇ…なかなか上手いわね。」

澪「料理が得意と豪語するだけはあるな。」

悠「ふふふのふー。手先が器用なんだよ。」

澪「なんだその笑いかたは…」

美喜「どのくらい器用なの。」

悠「そりゃもう七色の人形遣いばりだずぇ。」

美喜「それより、まだできないの?」

悠「来ました本日一回目のスルー(無視)!はい、お客さんいい、スルー入りましたよー!」

澪「何屋だ。やけになるな。」

悠「暴屋。」

澪「どんな物を扱ってる?」

悠「主に貸し金です暴利で」

澪「最悪じゃねぇか」

悠「いや、有名な歌もあるぞ。坊や~よい子だ金だしな。」

美喜「あのさ、三文芝居はいいから早くつくってくれない?」

悠「はいはい。出来上がりましたよ。南国グリーンヤキソバだ。」

澪「うお、美味そうだな。」

美喜「ほんとにグリーンね。」

悠「ゴーヤ、キャベツ、オクラ、ナーベラ、フーチバ、ネギ、ピーマン、シークワサー揃えるのになかなか苦労したよ。」

澪「ナーベラとフーチバってなんだ?」

悠「ナーベラはヘチマ。フーチバはヨモギのことだ。それより食う前に何か一杯作ってくれ。」

澪「はは、わかったよ。どんなのがいい?」

悠「もちろんグリーンなやつだ。」

澪「グリーンか…よし。任せてくれ。」


悠「おう。任せた。俺はその間にもう一品と」

美喜「アンタほんとに料理好きなのね。」

悠「つくってくれる人がいたらまったくやらないけどな。」

美喜「変な性格ね。」

澪「お待たせ。グリーンランドだ。」

グリーンランド

白ワイン30ml
メロンリキュール30ml
トニックウォーター適量
カットパイン


クラッシュドアイスをつめたグラスに白ワインとメロンリキュールを注ぎ、冷えたトニックウォーターで満たして軽くステアする

悠「お、いいな。」

美喜「1981年「サントリートロピカルカクテルコンクール」の優勝作品ね。」

悠「ま、こっちも出来たし。乾杯しようぜ。」

美喜「乾杯」

澪「乾杯」

悠「うん、白ワインに甘口のメロンリキュールがあって、トニックウォーターの爽快感が夏向きだな。」

澪「このヤキソバも美味いよ。ソバが独特で」

悠「沖縄ソバだ探すのに苦労したよ。」

美喜「ポクポクしてお菓子みたいね。これ味付けは?」

悠「合わせ味噌と濃縮スープのもとだ。あと鰹節。」

澪「このおにぎりも美味いなこれは…菜っ葉か?。」
悠「エゴマの葉のおにぎりだ。濃い塩水にエゴマの葉をひたして、軽く叩いたりしてそれでご飯を包んで出来上がり。」

澪「簡単だな。しかもうまい。」

美喜「うん、いい香り…」

悠「そのうち、店を出してもいいな。小鳥遊食堂って名前で」

美喜「やるなら深夜にやってよ。私が店閉めたあとに食べにいくから。」

悠「深夜か…ありだな。」
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