ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

順市「ちわっ」

悠「うーす。」

順市「結構量あるけどどうしたらいい?」

悠「適当にここの冷蔵庫に降ろしてくれ。とりあえず今は……ハブの泡盛漬け。いわゆる、ハブ酒を貰おうかな。」

順市「わかった。」

悠「というわけで、グラス二つくれ。あと、グリーンフィリップひとつ。」

美喜「なにがというわけでよ…バーに酒を持ち込むってどうなのよ」

悠「だって、うちの冷蔵庫には全部入りきらないんだし。それにカクテルじゃ作れないだろ?」

澪「まぁ、ハブ酒はカクテルにできないな。はい、グリーンフィリップだ。」

優日「味は結構美味しいよ?澪くんも飲んでみない?」

澪「いや…ハブ酒は止めとく。」

悠「んじゃ…乾杯といきますか。」

順市「乾杯」

優日「かんぱ~い」

悠「くはっ…やっぱハブは濃いなぁ。」

優日「けど、癖になるよね。これ。」

順市「悠くんはともかく、月見里さんはよく飲めるなぁ。」

優日「はい、お酒好きだから。」

順市「……本当に初対面、相手には他人行儀なんだ…」

悠「いっひっひ。悪く思うな。コイツは本当に極度の人見知りなんだ。」

順市「いや、いいよ。それより…悠くん」

悠「悠でいい。」

順市「じゃあ、悠。質問」

悠「あー?」

順市「好きな食べ物は?」

悠「それ、なんの質問だ」

順市「いや、ただの友達質問かな?」

悠「なんだそりゃ…。まぁいいや。中華、和食が好きだな。けど、この世で一番すきなのは……蟹だ。」

順市「蟹?蟹ってクラブ?」

悠「おう、毛ガニとかズワイとかも大好きだが、やっぱり渡りガニだな。身がしっかりとしまったやつ。」

美喜「アンタ、蟹なんか好きだったの?」

悠「正直、蟹なら三食でもぜんぜん平気。」

優日「けど、一度も蟹食べにいってないよね。」

悠「一人で行ってるからな。」

優日「ズルい!なんで、飲みの時は一緒っていったのに…」

悠「いってねぇよ。いや、まぁ確かに飲み歩くときは誘ってるけど」

順市「蟹はなにか問題があるのか?」

悠「……自分で言うのもなんだけど、俺は蟹が大好きで大好きで、身を解すのが超絶に得意だ。蟹の中身が完全に無くなるほど完璧に解す。それで身を山盛りに盛る。」

優日「あ、わかった。」

順市「?」

優日「誰かと食べててその身を取られるのが嫌なんでしょ。」

悠「大正解。わざわざためてるのに横から奪うんじゃねぇ!ってなる。」

優日「それは仕方ないね。」

順市「仕方ないんだ…。」

悠「ま、蟹なんて早々食べられないけどな。」

順市「取り出そうか?」

悠「わかってねぇなぁ。いいか?たまに手にはいって食うからいいんだ。それが風流だぜ。」

順市「そうか…」

悠「ま、その気持ちはありがたくもらっておくよ。」
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