ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ードリーム・クラブー

拳二「……悠」

悠「なんだよ。」

拳二「どうにかしてやれ」

悠「はぁ?!」

拳二「そういうのは得意だろ。俺が直接でてってたら色々と面倒にならぁ。それに…飲ましてやってんだぜ?」

悠「お前…俺が命令されたりダシに使われるの大っ嫌いって知ってんだろ。」

拳二「じゃあ、お願いだ。」

悠「ちっ……理穂ちゃん、あの奥の部屋ってなに?」

理穂「え、特別ルームですけど」

悠「ふむ……拳二、お前そこで動くなよ。」

拳二「おぅ、いってこい」




「責任者よべ、責任者」

悠「あの、すいません。」

「あぁん?なんだテメッ、責任者…じゃあねぇな。」

悠「ただの客の一人ですよ。失礼ですがアナタは…東條組の方ですよね?」

「んだ、ドーギョーか?」

悠「いやいや、ちょっと奥の部屋に知り合いがいましてソレのツレなんです。Sウルフのキングと一ノ瀬組本部長代行の瓦谷拳二さんがね」

「なっ…」

悠「お二人とも今飲んでまして、騒がしいから見てこいと言われたんです。俺としてはこのまま何も無かったと報告したいんですよね…。どうでしょうか、ひとつ穏便に事を終わらせませんか?アナタもこっちの縄張りで騒ぎを起こしたなんて事は望まないでしょう。」

「……ちっ。お前、名前は?」

悠「…小鳥遊柏です」

「柏か、名前と面は覚えたからな。くそ。こんなところ二度と来るか。」

悠「……はぁ~。」

拳二「かっかっか。なかなかの手打ちじゃねぇか。特にキングの名前を出した所はよかったずぇ」

悠「クソボケめ。もうお前とはしばらく飲みにいかねぇからな。」

拳二「かっかっか。そう怒りなさんな。俺が出たら…」

悠「わかってるよ…だからって俺にやらすな。」

拳二「お前だからいいんだよ。今だって怪我人も争いもなく片付けただろ?」

悠「崇とお前の威光だよ。別に俺は関係ないし、そーゆー事に関わりたくありません。」

拳二「かっかっか。」

悠「笑うな。」

理穂「小鳥遊さん。」

悠「あー?」

理穂「ありがとう。あの人には前から迷惑してたんだよね」

悠「もう多分来ないぞ。ここにSウルフと一ノ瀬組の幹部が来てるって思っただろうし」

理穂「小鳥遊さんスゴい!」

悠「凄いのは俺じゃなくそこのオッサン。」

拳二「その凄いオッサンを利用するのが大したたまなんだよ。」

理穂「小鳥遊さん、お店の娘がね。お礼したいっていってるよ。」

悠「そいつは嬉しいけど、そろそろ帰らないと、家に普通の魔法使い君と薄着の娘が居るんでね。」

理穂「え~じゃあ、今夜メールするね?皆も送ると思うから…ちゃんと返信してね?」

悠「うわぁ…(それ、ヤクザ相手取るより厄介だわ…)」
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