ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ードリーム・クラブー

悠「しかし…改めてだけど、ここの女の子って全員レベル高いな」

理穂「あれぇ?私が相手じゃ不足かな?」

悠「あ、いや。そういう意味じゃないですよ」

拳二「かっかっか。英雄色を好むってな、このガキはこんな成りだが腹ん中はギラギラの狼なんだよ。」

悠「狼は崇だけで結構だ…いや、アレは虎か…。俺は猫さんなんですよ。」

理穂「そう?小鳥遊君は動物に当てはめれない感じがするけど。」

悠「いー…みへます(見えます)?」

理穂「あ、凄い八重歯。それに歯が綺麗」

悠「っ…ま、まぁ猫っぽいしょ?」

拳二「なに、お前歯が綺麗って言われて照れてんのか?」

悠「うるせぇよ。ヤニがこびりついて歯も胃の中も真っ黒な黙れ。」

拳二「ふぅ~…煙草のうま味がわからねぇ小僧に何をいわれても悔しかねぇなぁ。」

悠「煙を吐きかけるな!」

理穂「あはは~」

悠「いやいや、笑うところじゃないから……っか、理穂ちゃんって元気はつらつタイプが好きな男にモテそうだよな。」

拳二「お、ちなみに理穂ちゃんはどんなタイプが好きだ?」

理穂「え~っとねぇ、どんなタイプかなぁ。そういうことってあんまり考えたことないかも。」

拳二「じゃあ、今考えてみようぜ。こぅ、ガタイがよくてよぅ…」

悠「ゴリラは人じゃないから却下だろ」

拳二「誰がゴリラじゃ!」

悠「お前のセクハラは品がないんだよ。」

拳二「ぁん?」

悠「解らない事を考えても頭痛くなるだけだ。だから、感じるんだ。意外と、好きなタイプの人間が自分の身近なところにいるかもよ~?ほら、君の目の前に」

理穂「そ~だね。小鳥遊さんみたいな人が好きかも」
拳二「なにっ…?!」

理穂「な~んちゃってね。」

悠「はは、上手い対応だ。しかし、最近暑いな」

理穂「そうだね。あ~あ、たまには海でボディーボードがしたいなぁ。こうなったら、なにもかも忘れて今から海に行っちゃおうかな~」

拳二「海か…組関係の総会でしかいってねぇなぁ」

悠「うわぁ…嫌だ。」

ガシャン!!

拳二「ぁ?」

悠「ぉ?」

「おいおぃ、どうなってんだよ。この店の対応はよぉ?」

「申し訳ございません!」

悠「ありゃりゃ、なーんか揉め事っぽいな」

理穂「ごめんなさい。騒がしくなっちゃって…」

悠「いや、理穂ちゃんが謝るこたないって。」

拳二「おんやぁ?ありゃあ…東條組の男だな」

悠「ぁー?知り合いか?」

拳二「知り合いっか、東條組の若いので見た面だ。」

悠「ふーん、東條組と一ノ瀬組ってどーゆー関係だ?」

拳二「西の交差点からこっちがウチのシマで向こうが東條ってのが暗黙の了解だ。元はジユク(新宿)仕切ってた港会の分家だ。新宿は黒系(中国マフィア)の無法地帯になっちまってからな。」

悠「あー青竜刀事件(※)以降は隅に追いやられたんだな」

※リアル平成六年八月、新宿区歌舞伎町の中華料理店で起きた、青竜刀を使った中国人殺人事件。
87/100ページ
スキ