ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ードリーム・クラブー

悠「結局ここか…」

拳二「かっかっか。お前もキャバ通いが板について来た頃じゃねぇか?」

悠「アホ。」

拳二「おぉ、悪ぃ悪ぃ。女の扱いと床上手は今さらだったな。」

悠「帰る。あと、金輪際連絡寄越すな。」

拳二「切れんなよ。ほら、誰にするんだ?」

悠「……雪かな」

受付「雪さんは本日お休みですね。」

悠「ありゃりゃ」

拳二「じゃあ、理穂ちゃん頼むは」

受付「かしこまりました。」





悠「お前のお気に入りか?」

拳二「かっかっか。俺は女の好みはデカイかしかない。だから、お前みたいにガキが好きな思考は理解できねぇ。」

悠「はっ倒すぞゴラァ!」

理穂「理穂で~す!瓦谷さんいらっしゃい、そっちの人ははじめまして、今日は選んでくれてありがと。あなたのお名前は、何て言うのかな?」

悠「小鳥遊悠です。(うは…褐色セミロングに軽いウェーブ…肌白…しかも胸がまたこれ…)」

理穂「教えてくれてありがとう!覚えやすいいいお名前だね。」

拳二「かっかっか。漢字で書くと解りにくいけどな。」

悠「そりゃ、お前がアホなだけだ。」

拳二「っか、お前、理穂ちゃん見て気づかないのか?」

悠「あー?美人なのは気づいたが?」

拳二「そりゃグラビアアイドルだからな。」

悠「は?」

理穂「そうだよ~」

拳二「ほれ、ドラマとかにも出てるだろ。」

悠「……あー、思い出した。たまにマガジンとかで見るわ。本物のグラビアアイドルかぁ…っか、なんでここで働いてるんだ?」

理穂「それがね、こんど出演する予定の映画でホステスさんの役をする事になったの。それで少しの間だけ、役作りのためにここでお世話になることになりました!」

悠「へぇ、そうなんだ。そいつはある意味、俺はラッキーなタイミングで店に来たんだな。」

理穂「映画が始まったら、小鳥遊さんも応援してね!」

悠「はは、まぁ前向きに検討しとくよ。」

理穂「あとでメールも送りたいから小鳥遊さんのメアドも教えてね」

悠「メ…アド?」

拳二「お前また携帯ないだろ。」

悠「zzz…zzz…」

拳二「寝んな!」

悠「おおぅ、急に睡魔が」

拳二「ったく、都合のいい睡魔だな。理穂ちゃん、コイツのメアドは俺が送信しとくぜ」

理穂「ありがと~。さっそく今夜、メールしちゃおっかな。」

拳二「かっかっか。よかったな悠。」

悠「はは…(メール嫌いなんだけどなぁ)」

理穂「飲み物はなにがいい?」

拳二「面倒だから日本酒ボトル三本くらい」

悠「おい、そこの腐れヤクザ。そういう注文のやり方、本当に止めろ。」

拳二「職種差別してんじゃねぇぞ!このセクハラ大魔人が!」

悠「セクハラ大魔人じゃねぇ!『四季のセクハラマスター』だ!」

理穂「あはは、二人ともおもしろ~い!」

悠「いや、面白いって…」

拳二「確かにお前の面は面白いぞ。まるで貞子だ。」

悠「ゴリラに顔のことを言われる筋合いはない。」

拳二「あぁ?」

悠「ぁん?」
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