ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】9

ーラスタ・ラヴ(1/15/夜)-

悠「なんか美味しいもの作りたいな。」

福太郎「新しいメニュー的な?」

悠「いや、シンプルに何か美味しい物を作って食べたいって思った。」

ともき「好きにしたらいいだろ。」

悠「そうなんだけどな。ポイントとしては何かこう……普段つくらないけど作ったら案外おいしい物を作って食べ体的な……アレだ。」

ともき「わかるような、わからないような…。」

マリア「要するに普段食べないものを食べたいってことですよね。茄子とキノコたっぷりのパスタとかどうです?」

悠「……」
ガシッ!ググッ!!
マリア「無言でアイアンクローしてじわじわと力込めていくのやめてもらっていいですかね?」

悠「しかし、発想は間違ってないんだよな。自分が普段食べないものを食べるって考えは。」
ググッ!
マリア「間違っていないのにアイアンクローが止まないのはどうして何ですかねぇ。」

ともき「許す気はないって意思表示だろ」

福太郎「まぁ、人間は食べることに関しては保守的やもんな。」

京「どういうこと?」

福太郎「んー……例えばここにパンがあるとするやん。ひとつはアンパン、ひとつは外国の見たことないような謎の菓子パン。どっちに手が伸びるか言うたらアンパンやろ?」

京「うん。」

福太郎「せやけど、これが逆にアンパンが見たこと無いパンで謎の菓子パンを普段から食べとったら手が伸びるんは謎の菓子パンの方になるってことや。」

京「なるほど」

悠「まぁ、世の中には食べ慣れた和風ツナマヨおにぎり食べずに酷評するシェフもいるが」

ともき「やめとけ」

真樹「あー、なんかすごい炎上してたね。」

マリア「でも、結果的におにぎりは売れてるみたいですね。」

悠「マーケティング的には大正解っぽいな。そうだ、久々に珍事件行くか。プロメ、なんかあるか。」

プロメ(仮)【「長い首」事件というものがあります。】

ともき「長い首?」

プロメ(仮)【被害者Xの車と加害者Yの車の追突事故。Xは首が長いせいでアゴが少し不安定だったため、頸椎の損傷などの後遺症を負った。Xはこの怪我も含めてYに損害賠償を請求。これに対してYが、Xの怪我は彼の首が長いせいで拡大したものとして民法の規定に基づく減額を主張した。最高裁は、他人より首が長い程度のことは賠償額の算定で考慮すべき「疾患」とは言えないとして加害者Yの主張を退けた。 】

ともき「最高裁って」

福太郎「最高裁までいったんやな。」

京「損害賠償って減額されるものなの?」

悠「通常想定しえない被害者の身体的・精神的な素因によって被害が拡大した場合に減額される仕組みがある。」

マリア「例えば?」

悠「本来は軽傷で済むような事故で被害者が難病を持っていたために死亡したというような場合だな。」

真樹「それが今回は認められなかったっと」

プロメ(仮)【個人差の範囲内の身体的・精神的特徴では減額の対象にならないということが判示されたのがこの判例ですね。】
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