ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

悠「なー、美喜って髪型かえんの?」

美喜「藪から棒になによ」

悠「いいえ、壁から釘どす。」

しんご「なんで京都弁…」

悠「いや、いつもサイド編みだし。せっかくのチャイナだしお団子とかにしないかの?」

美喜「めんどくさい」

悠「ここに髪いじりのスペシャリストがいてはりますえ?」

澪「だから、なんで京都弁だ?」

美喜「……」

悠「……」

美喜「髪にさわりたいだけでしょ。」

悠「さわりもしたいし、見たい気持ちもある。邪(よこしま)な気持ちは……ない。」

美喜「微妙な間があったんだけど」

悠「まぁ、男の子ですから、大なり小なり下心はありますて」

美喜「はぁ、まぁいいわ。どうせ、やるまで聞いてくるんでしょうし。」

悠「よっしゃ、そうと決まれば、こっちきんしゃい」
しんご「きんしゃいってどこだっけ?」

澪「博多だな。」

悠「ほむ、ほむほむほむ」

澪「は?」

悠「お、うっかり、ほむ語がでちまった。」

しんご「なんだそれ…」

悠「ほむらちゃんだ。」

澪「いや、わかんねぇよ。」

悠「先ずはサイド編み解くぞ」

しんご「流しやがったし…」

悠「♪~」

美喜「んっ…」

悠「うん、相も変わらず、いい感じの髪質だ。ちょっと硬めでそれで張りがいい。」

クルクル…クルクル…

美喜「んっ…ちょっと、指に髪を絡めて遊ばないでよ…」

悠「役得、役得♪」

美喜「アンタ楽しそうね…」

悠「めっさ楽しい。」

花描「ようっす」

悠「お?ちぇき。」

美喜「花描、また家出?」

花描「いや、ちょっと遊びにきただけだ。っか、お前らは何してる?」

悠「髪いじり」

美喜「髪いじられてる」

花描「仲いいなお前ら」

美喜「別に普通よ。コイツがしつこいだけ」

悠「らしいです。」

クルクル…

美喜「だから、指に絡めて遊ぶな!」

悠「まき髪もありだな。してみるか?」

美喜「話を聞きなさいよ!」

花描「はは。」

澪「よかったら、なにかつくるけど?」

花描「じゃあ、ビールをベースになにかもらえるか」

澪「じゃあ、レッドアイだ。」

花描「赤目?」

しんご「直訳するとそうですね。ビールをトマトジュースで割ったカクテルで、名前については次の日、二日酔いで目が赤くなってたのが由来だとか」

花描「ほう…。トマトジュースとビールってのは合わないようで、合うもんだな」

澪「似てない方が気があったりするもんだからな。特に酒は同じようなのを混ぜると味が鈍るけど、違うもの同士の方がキレや風味がよくなる。」

花描「つまり、ピエロ君は真逆な存在の方が気が合うと?」

澪「さぁ、アレの場合は独特すぎてる。醪(にごりざけ)みたいにそれ単体でしか味わえないようなタイプかもしれないし」

しんご「独特っか、毒々?」

澪「しんごに座布団一枚」

花描「俺からも一枚つけよう」
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