ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】7

ーラスタ・ラヴ(9/17/夜)-

悠「あー、なんかひと口だけ甘いもの食べたいな。」

優日「埃とかでいいかな。」

悠「甘さのかけらもねぇな!!」

ともき「そもそも食い物でもない」

悠「こういう時は……鈴猫、指とかしゃぶらせてもらっていいかな?」

鈴猫「よくないよ?!」

ともき「なにいってんだこいつ」

優日「甘いものではある」

鈴猫「甘くないよ!?」

悠「ミルキーより若干薄いくらいの甘さはありそうだぞ」

福太郎「ママの味かな?」

優日「鈴猫さんはママ、はっきりわかんだね。」

京「そうなのか!」

鈴猫「違う違う違う違う」

真樹「甘い匂いはしてそう」

悠「実際甘い」

鈴猫「甘くないから!甘かったら虫とかよってくるから!」

優日「ああ、悪い虫とかね」

悠「ナゼミテルンデス!」

ともき「なにいってんだ。」

悠「虫といえばグローワーム洞窟というものを知っているか?」

真樹「グロイワームとか最悪なんだけど」

福太郎「グローワーム」

悠「洞窟内なのに満天の星を見ているよに発光する洞窟がある。」

真樹「なにそれ素敵じゃん」

ともき「手のひら返しが早い」

悠「光り輝くものの正体は、ヒカリキノコバエの幼虫「土ボタル(グローワーム)」だ。」

鈴猫「へー、どこで見れるの?」

悠「主にニュージーランドやオーストラリアに生息している生物だ。虫を引き寄せるために青白く発光している。」

優日「鈴猫さんもたまに後光がさしてるね。」

鈴猫「ないよ。」

悠「光を眺めていると、何やら残像のように垂れ下がるものが見つかる。」

福太郎「あっ(察し)」

悠「それらは引き寄せた虫を絡めとるための粘液だ。」

真樹「ひぇっ」

悠「なんと、長い物になれば30~40㎝にもなるとか…。」

真樹「ひえぇっ」

悠「うるせぇ!」

真樹「いや、だってキツイよ。」

福太郎「虫やから苦手な人は苦手やろね。」

悠「グローワームの洞窟で光景を眺めた人は、あまりの美しさに「まるで宇宙空間」「魔法のような不思議な気持ち」と感想を残すそうだけどな。」

ともき「暗い洞窟で発光してるってだけでもすごい事だもんな」

悠「生命の神秘と宇宙の神秘には通じるところがあるだろ。」

優日「つまり……鈴猫さんも神秘ということだね。」

悠「……そのとおりだ。」

鈴猫「ぜんぜん違うから」
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