ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】7

ーラスタ・ラヴ(8/18/夜)-

悠「はぁはぁ、ま、まだ、雨が続くだと?」

ともき「なんで疲弊してんだ」

悠「ウェザー・リポート」
ドドドドッ

ともき「ポーズをとるなポーズを」

悠「長雨が過ぎるだろ。いくらおれでも雨のフォローできない!」

ともき「別にしなくていいだろ…」

優日「むしろ、どうフォローするの?」

悠「雨が降らないと農家が困るんだぞーって。」

福太郎「むしろ、降りすぎで頭抱えとるよな」

悠「根腐り、傷物、出荷不可、作業不可、ハウスの倒壊……うっ、頭が……。」

優日「本気で吐きそうになる人が出てくるからやめなって。」

悠「……おっぱいの話でもする?」

ともき「なんでだよ」

悠「いや、明るい話しようかなって」

京「おっぱいの話は明るいの?」

悠「やはり、母性の象徴だからな。ふふっ。」

ともき「慈愛に満ちた笑顔してんじゃねぇよ。」

悠「おっぱいは人を笑顔にする。」

優日「人によっちゃ般若みたいな顔になると思うよ。」

悠「般若も見ようによっては笑顔だろ。」

真樹「ぜんぜん」

悠「おぉぉんー?」

福太郎「んっ、般若も怒っとるわけではないんやけどね。」

京「そうなのか?」

福太郎「「般若」いうンは「仏の智慧」を表す言葉なんよ。」

京「あんな恐い形相の鬼の面なのにか。」

福太郎「鬼の面の印象がある般若やけど、実は仏教と関わりの深い言葉の1つやねん。」

悠「般若は、古代インドの言葉であるサンスクリット語(梵語)の「プラジュニャー」やパーリ語の「パンニャー」に由来している仏教用語だ。」

優日「パンニャー」

真樹「なんかカワイイ。」

福太郎「これらの言葉の音に合わせて漢字を当て、般若と書くようになった。意味はさっきもいうたとおり「仏の智慧」。仏の智慧とはさまざまな修業を積み、そン結果得られる悟りであるとされとる。」

ともき「その……仏の智慧っていうのは?」

福太郎「智慧と知恵は音が一緒やけど、意味は異なる。智慧は世の中の真理を知ることを指す言葉で、時代によって変化しない普遍的なもの。一方、知恵は頭が良い、賢い、優れているといった意味を持ち、時代とともに変化しとる。」

悠「仏教だと「私たちはもともと、仏の智慧を授かって生まれてくる」とされている。けど、生きていく上で生じる煩悩によって大切な智慧を見失ってしまいがちだ。そのため、仏の智慧とは学問のように学ぶものではなく、自分自身の中にあって気づくものとされている。」
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