ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】7

ーラスタ・ラヴ(7/25/夜)-

悠「いやはや、暑いなぁ。ガリガリ、ガリガリ」

拳二「お前、何齧ってんだ。」

悠「氷。」

ともき「クラッシュアイスか」

悠「いや、シンプルに水を凍らせた氷だ。」

優日「氷食症かな?」

悠「朝は低血圧気味だが貧血じゃないな。」

真樹「なに、氷食症って」

悠「文字通り氷を食うんだよ」

マリア「つまり真桜ちゃんは……」

悠「あれはただただ好みで食ってるだけだ。」

ともき「それもどうなんだろうな…」

悠「でも、最近は味のついてるの食べてるからアイスとか。シャービックとか。」

ともき「いや……うん……まぁいいが。」

駒狸「氷食症ですが」

悠「おら、駒狸さんのありがたい解説じゃい。耳の穴かっぽじってよく聞け。」

駒狸「コホン、氷を異常なほどに食べることは、氷食症と呼ばれ、異食症の1つと考えられています。」

京「ふむふむ」

駒狸「氷食症の定義はあいまいで、製氷皿1皿以上食べたり、強迫的異常行動としてみられる場合をそう呼ぶそうですが、氷食症は鉄欠乏性貧血の患者さんに比較的高い確率でみられる症状であることが知られています。」

優日「はい」

駒狸「はい、優日さん。なんですか?」

優日「鉄欠乏性貧血になると何で氷が食べたくなるんですか?」

駒狸「それはですね、まず異食にはさまざまな種類が存在し、土、粘土、毛髪、紙などの報告がありますが、鉄欠乏性貧血では、氷食以外の異食症の症状が現れることはきわめて稀といわれています。また氷食症は、同じ貧血でも鉄欠乏性貧血にのみみられます。」

真樹「紙とかも食べるの?」

マリア「私は土は普通に食べたことありますね。」

ともき「普通……?」

福太郎「一応、食べられる土とかもあるし……多少はね?」

駒狸「氷食症が起きる理由については、強い精神的ストレスや強迫観念によるという説や、貧血に伴う口腔内の炎症を抑えようとするため、あるいは氷を噛むことによって反射的に脳血流を増加させている、など、さまざまな説明がなされていますが、いまだ明確な機序はわかっていません。」

優日「確定的な原因は不明なんだ」

駒狸「場合によると鬱症状が出ている方も併発したりするそうです。」

悠「鬱になると奇行が増えたりもするからな。」

マリア「悠さんには関係ない話ですね。」

悠「どういう意味だ」

マリア「鬱とは全く関わりがない性格というか精神の持ち主ですから。」

悠「おれだって悩んだりするんだよなぁ。」

優日「はっはっはっ。」

悠「なんで今笑った」

優日「今笑わないでいつ笑うのさっ!!」

悠「えぇ…」

福太郎「んっ、なるよりならん方が絶対ええしな。」

拳二「それより金」

悠「チッ、逃げ切れると思ったのに」
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