ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】7

ーラスタ・ラヴ(7/13/夜)-

悠「へー、未開封のマリオ64が1億7000万円で落札されたんだってよ。」

マリア「!!」
ガタッ!

ともき「座ってろ」

マリア「いやいや、探してみなきゃいけないですよ!」

福太郎「どこを?」

マリア「…………悠さんの家?」

悠「マリア64はあるが箱はねえし、カセットも普通に傷があるぞ」

マリア「駄目じゃないですかぁー」

ともき「というか、例え未開封品だったとしたら悠が売るだろ。」

悠「そりゃそうだ。」

マリア「私も手伝いますから半分くらいくれますよね?」

悠「泣くまで頬を抓り上げてやろうか貴様」

マリア「泣くまで抓り上げられて8千500万円もらえるなら頬肉千切られるぐらいまで覚悟しますよ?」

ともき「覚悟の仕方が間違ってる。」

悠「覚悟が道を切り開く!!」

ともき「やかましいわ。」

京「ゲームってすごく高くなるんだな」

悠「物によるけどな。」

マリア「高くなったクソゲーとかないんですか?」

悠「100年後ぐらいに価値が出るんじゃないか?」

ともき「未開封品なら100年後も残ってたらなんでも価値が出るだろうよ。」

福太郎「そらまぁ、そやな。」

悠「中国の農村でニシキヘビが出たニュースを見たんだが」

真樹「いつもの唐突」

悠「そのニシキヘビがダチョウを飲みこんだらしい」

ともき「え、ダチョウをか?鶏とかじゃなく?」

悠「ダチョウだ。それで腹をパンパンにして小屋に立てこもったそうだ。」

福太郎「ダチョウ丸のみにして動けんようになったんちゃうかな。」

京「それでどうなったんだ?」

悠「当然だが為す術のない。だから住人は、消防へ助けを求める他なかった。」

真樹「まぁ、そりゃそうだね。」

悠「駆けつけた消防隊員に対しても動じることなく、依然として小屋から離れようとしないニシキヘビ。狭い小屋の中での捕獲作業は危険が伴うと判断した隊員は、工具を使ってニシキヘビを外へ引きずり出すことにした。」

福太郎「ダチョウ丸のみするぐらいやし工具もいるわな。」

悠「引きずり出されたニシキヘビは、観念したのか飲み込んでいたガチョウをその場で吐き出すと、ついに金属製の檻に入れられ御用となった。」

ともき「ぜったい、呑みこんだダチョウが重すぎたんだろ。」

福太郎「せやろね。」

マリア「で、処分されちゃったんですか?」

悠「いいや、野生のニシキヘビは保護動物に指定されているから、このニシキヘビはその後、人里離れた森の中で釈放された。」

京「それはよかった。」
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