ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】6

ーラスタ・ラヴ(5/12/夜)-

悠「すぐに止むかと思ったらしっかりと降り続ける雨……スコール。」

ともき「なんで英語でいい直した」

悠「squall」

優日「ネイティブな発音にイラッとする。」

悠「カルシウムが不足してるのか、それともあの日なのか」

優日「……」

悠「無言はやめて。」

真樹「最低なこと言うから」

悠「古い時代から続くネタだろ」

優日「フェミに聞かせたい」

悠「やめてよー。」

京「フェミって何?」

福太郎「フェミニストのこと。」

悠「ちゃんとしたフェミニストならともかく、頭のおかしいフェミニストに目をつけられたら洒落にならないからな。あいつら日本語が通じないから。」

優日「それは悠もだね。」

悠「おれは通じてるけど、聞かないようにしてるだけだ。」

ともき「ただただ性質が悪い」

悠「まぁ、でも、セクハラはたしなみとでも思ってくれ。」

優日「なにいってんだこいつ。」

悠「ところでワルファリンを知ってるか?」

真樹「ワセリン?」

悠「お前がワセリンとか言う卑猥だな」

真樹「お尻に塗るなんて言ってないでしょ!」

ともき「今いったんだよなぁ。」

福太郎「ワルファリンって殺鼠剤やっけ?」

悠「そう。殺鼠剤の主成分は皆がよくご存知の抗凝固薬ワルファリンだ。」

優日「いや、ご存知てないデス。」

悠「ワルファリンの発見は1920年代に米国中西部で起きた大量の牛の変死事件がきっかけだ。牛の飼い主の酪農家と獣医は、牛の死因が大量出血であり、カビが生えたスイートクローバーという牧草に原因があることを突き止めた。」

京「クローバーって毒なのか!?」

ともき「それは知らなかった…」

悠「研究のためにスイートクローバーの葉と死んだ牛の血液がウィスコンシン大学に運ばれ原因となる物質が同定された。それがワルファリンだ。」

優日「っていうか、クローバーとか子供とかがめっちゃ触るけど平気なもんなの?」

真樹「殺鼠剤に使われてるわけだしね。」

悠「殺鼠剤として使われてきたワルファリンだがヒトに安全に使えることがわかり1954年に医薬品として承認され、現在では最も頻用されている抗凝固薬としてWHOの必修医薬品リストに入っている。」

ともき「え、人にも使えるのか」

悠「血液を固まりにくくする成分がある。血栓症の治療に用いたりする。だが、承認された当時は殺鼠剤に使われているような薬を誰も飲みたがらず、なかなか患者さんに使われることはなかった。」

福太郎「せやろね。」

悠「しかし1955年に当時の米国のアイゼンハワー大統領が心臓発作を起こしたときに処方されたため、一気に知名度が上がったといわれている。」
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