ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

ともき「よっす。」

翼「ちっす。」

澪「よう、三人一緒か」

ともき「三人?」

翼「俺、ともき…だけだぞ?」

美喜「そこにもう一匹いるわよ」

悠「一匹ってなんだ。おひとりさまだ。」

ともき「うわっ!?」

翼「え、いつから?」

悠「ラスタの入口あたりからだ。」

ともき「声かけろ声。」

悠「声はかけなかったけど…種は仕掛けただろ」

翼「種?」

悠「いや、気づかれそうだったから五百円玉を転がしただろ」

ともき「…もしかして、店の前に落ちてたこれか?」

悠「それだ。五百円に集中させて、背後についた。ミスデレクションだ。」

美喜「手間の掛かることを…」

悠「サプライズ性を持たせようとしたんだ。」

翼「お前のサプライズは悪意を感じるんだが」

悠「冗談とはもともと多少なりの悪意をもって行う行為であるとエジソンもいってるだろ。」

ともき「そんなエジソン聞いたことあるか」

悠「あれ、シューベルトの言葉だったかな?」

澪「世界の偉人に謝ってこい」

悠「にゃーん」

ともき「はぁ…その特技をせめてなにか別なベクトルに向けられないのか?」

悠「お前らの意識の向きを変えただろ」

翼「そういう意味じゃねぇよ。」

悠「じゃうどういう意味だよ。あれか?最近のガキどもは殻を丈夫に作りすぎたセミくらい閉じこもってるって奴か?」

ともき「まったく意味がわからねぇ」

悠「わからないことを考えるな頭痛くならぁ」

翼「痛い頭はお前だろ」

悠「おぅおぅ、兄ちゃん上手い事いうてくれるやんけ」

ともき「変な絡み方するなよ」

澪「酔っぱらいなみに厄介だな。」

悠「せめていっぱいでも呑んでたらいってくれ……っか、素面だからここまでのトークをやれてるんだぞ。」

美喜「若干…イラっとくるけどね」

悠「なんでだよ…。どのくらいイラっとくるんだよ。」

澪「アーケードゲームの二面のボスくらい」


悠「そいつはかなりイラっとくるなぁ…画面叩き割ってやろうかってくらいイラっとくるな」

美喜「えっ…叩き割っていいの?」

悠「この会話の流れ的に割られるのはもしかして俺?」

美喜「もちろん」

悠「おい、誰かそのヤンデレどうにかしてくれ」

美喜「誰がヤンデレよ。それ以前にアンタにデレはないから。」

悠「俺にデレはなくてもときどき恐ろしく可愛感じになるけどな」

美喜「うっさい!!」

ともき「悠はアレだな。アーケードゲームの二面のボスくらいイヤラシイな」

悠「ソイツは大したいやらしさだな…って、をい!!」
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