ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

悠「うわ…メイルシュトローム二連発やられた」

優日「あちゃ、全滅コースだね」

悠「ああ、リセットしてやり直すか。」

美喜「……」

ともき「どうかしました?」

美喜「いや、優日ってさなんであんな服きてるのかなって?」

澪「あー…シャツだけは悠と似たり寄ったりですよね」

鈴猫「けど、前ノースリーブのYシャツタイプにネクタイ、腰ベルトでタイトスカート、黒のハイソックスですごく可愛かったのみたよ?」

ともき「頭は?」

鈴猫「…タオルインニット帽」

澪「そこは外さないなぁ」

悠「優日のアイデンティティだからだろ。」

ともき「毎回、毎回、瞬発的に会話に参加したり、現れたりするな…」

悠「俺の数少ない特技のひとつを否定された…」

美喜「不必要に特技多数でしょう」

ともき「器用貧乏なんですよ」

優日「ともき君。上手い!」

悠「くっ…けどな!役に立つこともあるんだからな!例えば……これだ。」

澪「五百円玉?」

悠「……」

ピン………チャリン!

美喜「何がしたいの…あれ?」

ともき「悠?」

優日「消えた…ね?」

鈴猫「え、え?なに?どういうこと?」

悠「misdirectionだ。」

澪「あ、隠れてたのか」

ともき「ミスデレクション?」

悠「誤った指導。誤認に導く説明って、意味と手品や推理小説などで、観客や読者の注意を、手品の種や本筋からそらすことをいうんだけどな。たかがコイン一枚でこうやって一瞬にして消えたように演出できるんだ。」

ともき「……普段、そうやって坂神会長から逃げてるのか」

悠「いっひっひ。タネは違えどやり口は似てるな。さっきの会話割り込みだってミスデレクションなんだぞ?俺はゲームをしてると思わせといて、急に会話に参加するってな」

澪「道化師っか、ぺてん師みたく思えてきた。」

悠「澪たん酷~い。こうやって普段からエンターテイメントを演出してるのに」

澪「澪「たん」いうな!」

鈴猫「とかいって、一番楽しんでるの自分だよね?」

悠「否定はしないよん。」

優日「悠はその内ザ・ワールドとか使えるようになりそうだね」

悠「それ、どっちのだ?スタンドか?スペルカードか?」

優日「どっちも?」

悠「あのなぁ、俺は吸血鬼でもメイド長でもないからな。ただの人間だ」

澪「ときどき疑わしくなるけどな」

美喜「人間未満かも知れないわよ?」

悠「ともき~。澪たんとみきみきがいじめるだお。」

ともき「だぁ…抱きつくな。暑苦しい」

悠「照れるなよ。」

ともき「照れとらんわ!」

悠「ちぇ~」

優日「悠、鈴猫さんがフリーハグタイムだよ。」

鈴猫「はいぃ?!」

悠「よっしゃとう!」

鈴猫「っ!……?」

悠「油断している澪ゲット!」

澪「なんで、俺に抱きついた!」

悠「たまには澪も俺に抱かれなさい!」

澪「その言い方やめろ!」

鈴猫「……」

ともき「どんまいです」
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