ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】

ーラスタ・ラヴー

美喜「ん~っ…はぁ…暇。」

澪「オーナーそればっかりですね。暇なら伝票の整理しますか?」

美喜「えーと、氷できたかな。」

澪「……」

美喜「あら?いらっしゃいませ…。」

澪「いらっしゃいませ。崇さん。六花」

六花「ちわ。美喜ねぇ。澪くん。」

崇「……」

美喜「ご注文は?」

六花「ミルクセーキ」

崇「……ドライジンでなにか頼む。」

美喜「わかりました。澪、ミルクセーキお願いね。」

澪「了解」

六花「それにしてもー急に呼び出してなに?」

崇「お前暇だろ?」

六花「残念ながら毎日フルーツ売るのに忙しいですー。平民は汗水かいて働いてますからー」

崇「ふっ…お前も憎まれ口が悠に似てきたな。」

六花「うわっ…それ嫌かもかなり最悪」

崇「安心しろ今までと変わらん。」

六花「ちょ…どーゆー意味ですか!」

崇「気にするな。」

六花「気にしますよ!」

崇「…つまりだな。お前と悠は似てないようでよく似ている。バカな所もお人好しな所もな。」

六花「似てませんー」

崇「ふっ…まぁいい。それより…仕事だ。」

六花「うげ…やっぱりそう言う話ですか。悪いですけどマネージャーを通して下さい。」

崇「マヌケ。いいから話を聞け。近々ライヴをやる。その時、お前がメインをやれ。」

六花「え!マジ!やります!やります!やらせてください!」

澪「ミルクセーキお待たせ。」

美喜「此方もお待たせしました。グリーン・アラスカです」


グリーン・アラスカ
39度辛口シェーク

ドライジン45ml
シャトリューズ(ヴェール)15ml

材料をシェークして、カクテルグラスに注ぐ。

美喜「ロンドンの「ザ・サヴォイ・ホテル」のハリー・クラドック氏の考案。飲み口爽快な上級者向きのカクテルです。」

六花「崇、乾杯。」

崇「……」

六花「ちょ無視ですか…」

崇「ふぅ…イケるな。」

美喜「どうも。」

六花「むー。それで急にライヴなんかどうしてですか?」

崇「…ゴールデンウイークで街にガキが溢れてるだろ。」

六花「あー。そですね。うちの店にも、なん組か顔出してました。売り上げに貢献してくれるならあたし敵は全然オーナーですけど…何か問題が?」

崇「問題が起きる前に手を打つ。」

六花「はい?」

崇「暇をもて余すから余計な事をする。ライヴはその発散口だ。」

六花「はー。なるほど。王様も大変ですねー」

崇「ふっ、お前や悠みたいにブラブラばかりはしてられないんだ。」

六花「平民には平民の人生があるんですー」

崇「そうか。なら、用件は伝えた。じゃあな。」

六花「え、ちょ!」

澪「相変わらず隙ないなあの人は…」

美喜「用事が済んだらすぐにドロンだものね…」

六花「あーもー、あたし帰り歩きになっちゃったよ…」
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