ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

悠「……っ…コイツは…予想外だ…」

梓「さぁ…俺はガッツリ喰うぜ」

亮「なぁ、俺将棋は詳しくないんだ解説頼めないか?」

ともき「えとな……悠は今、石田流本組って形で陣を組んでる。」

亮「石田流?」

花描「右側に王を逃がして、左に角、飛車、桂馬で攻める誰でも打てる難しい戦術だ」

亮「(誰だろ?)誰でも打てるのに難しい?」

花描「石田流はレールだ。今や日本中誰でも打てるようにしたプロがいる…ま、使いこなせるかどうかは置いといてな。」

亮「ふぅん(?)っで、悠が苦い顔してる理由は?」

花描「あっちの兄さんは喰おうとしてる。名付けるなら石田流崩しかな。」

悠「……(角頭の歩に歩をぶつけてきたか…取れば、飛車先が潰されて、それを取り替えせば香車が角を取りに走る、角とりを受けたら…飛車の頭に歩の手裏剣が突き刺さって…角でも飛車でも…銀がかち込み崩壊する)」

梓「どうだ?」

悠「……しゃあない。焼いてやるか。」

パチッ

梓「(歩をついた)食いついてきたか、なら遠慮なく食い返す」

パチッ

悠「さらに捩じ込む」

梓「角を見捨てた…桂馬で来る気かよ」

悠「一気に寄せるぞ」

パチッパチッパチッ

梓「っ…マジかよ」


亮「解説」

ともき「えと…」

花描「攻めに攻めた。決まったパズルの様にピエロ君の陣形は崩される事は判ってたから、角を無視して桂馬と飛車を突いた。これなら銀に暴れられる前に敵陣にくい込める」

悠「金打ち……投了だ。」

梓「くそ~…食い潰された」

悠「いっひっひ。リターンマッチは随時受け付けるぜ。」

花描「面白いものが見れたし帰るとしようかな。」

悠「おう。花描君またな。」

花描「ああ、じゃあな。ピエロ君」

亮「……なんでピエロ君?」

悠「俺が王様専用のピエロだからじゃないかな」

梓「素のままで道化だろ」

悠「それ良い意味?悪い意味?」

梓「七三で悪い意味だな。」

悠「まー正直なかたー。」
亮「投げ槍な返事だな」


ともき「っか、なんだこのやり取り」

梓「投げ槍だけに槍を取ったか」

悠「ちくしょやぃ!先に言われた!」

梓「一番槍はいただいたぞ」

悠「俺が槍たかったのに」

梓「イエス、槍い!」

ともき「無理やり、槍でボケるな!」

悠「ともきもちゃっかりボケてるぞ」

ともき「へ?」

悠「無理槍。」

ともき「うるせぇよ!」

悠「取り乱すなよ。そういうときは心の中でおっぱいの数を数えるんだ。」

ともき「ただの変態じゃねぇか!」

梓「素数とかじゃないのが悠らしいな。あはは。」

亮「いや、爽やかに笑う場面じゃないよな?」

悠「しかし、心をお乳つけるのはおっぱいが一番だと…」

ともき「んなわけないだろ!っか、心をお乳つけるってなんだ!」

悠「おっと、落ち着けるだった。うっかりだ。」

ともき「……落ちのない会話だったな。」
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