ー談話ーラスタ・ラヴへようこそ【Ⅴ】3

ーラスタ・ラヴ(6/11/夜)-

悠「るーるる、るーるるるっー。」

ともき「キタギツネでも呼んでるのか?」

悠「世の中には子犬と子ぎつねを間違えて保護した人間が居るらしいぞ」

マリア「似てますもんね。」

真樹「え?」

福太郎「ニュースやっとったね。」

吉音「狐って飼っちゃダメなの?」

悠「いや、飼っても問題はないが、人に懐きにくいのと飼育が難しいからおススメはしない」

吉音「そうなんだ。」

悠「ちなみに揺光を飼うのもお勧めしない。気がつくと飼われてる場合が多々あるからな。」

ともき「なにをいっとるんだ。」

福太郎「傾国の美女。」

マリア「まぁ、でも美人なら狐だろうと狸だろうと飼われたい人も多いんじゃないでしょうか。」

悠「100理ある。」

ともき「やかましいわ。」

悠「ところで皆はステラ賞ってしってるか?」

吉音「ステーキ?」

悠「ステラ」

吉音「ステーキ!」

悠「どうしよう、ステーキをゴリ押ししてくる。これは訴えるしかない!」

ともき「なんでやねん。」

悠「覚悟の準備をしておいて下さい。ちかいうちに訴えます。裁判も起こします。裁判所にも問答無用できてもらいます。慰謝料の準備もしておいて下さい!貴方は犯罪者です!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!!」

福太郎「ワザップジョルノに草」

悠「さておいて……ステラ賞というのはだな。」

想「今のことに説明なしで進めるんですね。」

悠「具体的な例を上げていくと……プロメ」

プロメ(仮)【オハイオ州に住むフィリップは航空でニューオーリンズからシンシナティへ向かいます。その際、隣に座った男がとても太っていたのです。それにより精神的苦痛を味わった彼はデルタ航空を相手に95000ドルの訴訟を起こしたのでした。】

ともき「は?」

プロメ(仮)【一応補足をするとフィリップは「私はその男と文字通り二時間の間、右の膝小僧から肩まで結婚しているみたいにくっついていたのです。そんな目に遭うために金を払っていたのではありません。」とコメントしています。】

吉音「そんなことの為に訴訟を起こしたの?」

真樹「気持ちはわかるけどね」

福太郎「んー……まぁ、せやけど訴訟はやりすぎやろ。」

悠「こんな感じで「その年で最も馬鹿げた訴訟」に与えられる賞がステラ賞なんだ。」

ともき「イグノーベル賞とかダーウィン賞とか……そういう系統の賞ありすぎだろ。」

悠「アリアリアリアリアリアリーヴェルチ!」

ともき「うるせぇ!」

想「……そのステラ賞の「ステラ」はどういう意味なんですか?」

悠「由来はマクドナルドコーヒー事件だ。プロメ」

プロメ(仮)【1994年ステラ・リーベックがマクドナルドのコーヒーで火傷したのは、熱いコーヒーを出したマクドナルドに責任があると起こした裁判で64万ドルの賠償金を獲得。】

悠「そこからステラの名を冠した賞が生まれたわけだ。」

福太郎「はへー、さすが訴訟大国アメリカやな。」

マリア「ですがよくマクドナルド相手に通りましたね。」

真樹「確かに、大企業だもんね」

悠「実はこの事件マクドナルド側にも比があったんだ。プロメ」

プロメ(仮)【他社のコーヒーより提供される温度が10度以上高く設定されていた。コーヒーを渡す際、「暑いから気歩つけてください」などの注意をしていなかった、紙コップの材質が滑りやすいものだった、娘は仕事をやめ、母の介護をせざるを得なくなった、ステラは火傷した箇所が黒く壊死するレベルの重傷で二年間の通院が必要になった、法廷でマクドナルド側の弁護士が「このような問題は10年で700件しか起きていない、これはほぼゼロに等しい」と発言して陪審員の心証を悪くしたこと、これらのことが重なりマクドナルド側が敗訴したのです。】

悠「実際、10年間で販売したコーヒーは数億~数百億杯にのぼるからこの弁護士の言うことは正しいっちゃ正しいんだがな」

ともき「でも、注意とかは大事だからな」
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