ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

ともき「ちわ。」

美喜「いらっしゃい。」

ともき「ども。」

千夜「よぉ…。」

ともき「あ、千夜。店は?」

千夜「今日は夜からだ。たまには羽伸ばして、じゃじゃ馬を自由に動かしてやらねぇとな。」

ともき「っても毎日乗ってるんだろ?」

千夜「俺の足だからな。なんなら今からケツに乗せて走ってやろうか?」

ともき「止めとくよ。振り落とされたくない」

千夜「はは、悠も似たような事いったな。」

ともき「へぇ、なんて?」

千夜「エキ◯イトバイクはゲームだけで結構。俺には二本の足がある……だそうだ。」

ともき「悠らしい。」

千夜「アイツは地域密着だからな。……そういえば悠は一緒じゃないのか?」

ともき「今日は会ってないな。」

千夜「珍しいな。」

ともき「いや、いつも一緒にいるわけじゃないって。」

千夜「そうなのか……へぇ」

ともき「なんだ。」

千夜「いや……なんでもない、ふふ。」

ともき「…なんだよ」

千夜「さっきから右を気にしてる。」

ともき「右?」

千夜「お前らが並ぶときは必ず悠が右に側にいる。」

ともき「……」

千夜「くく。勘は良くても、隙はあるな。」

ともき「……」

千夜「なんだ、帰るのか?」

ともき「ケツキック。」

ガスッ!

千夜「痛っ…」

ともき「くく。喧嘩なれしてても隙はあるな。」

千夜「……」

ともき「あれ…千夜くん?」

千夜「…………次はないぞ♪」

ともき「い、イエス…(笑顔怖ぇ…超笑顔怖ぇ……)」

千夜「…冗談だ。そう強張んな」

ともき「いや、十二分に冗談に思えなかったけど」

千夜「冗談じゃなかったら予告なしに蹴ってる。戌塚なら腹、紅なら面だな。」

ともき「あぁ……そういう意味ね。あ、悠なら?」

千夜「……まず、足だな。皿を割る。次に顎にハイで揺らす。それから面に膝。崩れたら後頭部を踏みつけて完全に潰す。」

ともき「え、殺るき?」

千夜「フルコンボをぶつけるだけだ。死にはしない……たぶんな。」

ともき「多分って…」

千夜「ま、そううまくいかねぇのが醍醐味なんだがな。」

ともき「殺るのが?」

千夜「お前…俺を殺し屋かなんかと勘違いしてねぇか?」

ともき「いや、はは…話の流れ的に。」

千夜「……フルコンボ蹴り込むのが…だ。……どうやったら勝てっかなーって思うときがあるんだよな…」

ともき「…そういうの俺はよく解らないけど…千夜ならいけるんじゃないか…?」

千夜「……なんだぁ?悠がやられていいの?」

ともき「うーん……そのくらいの相手がいなきゃ、悠が退屈しちゃうだろ?」

千夜「……少し」

ともき「え?」

千夜「少しお前の事、怖いと思ったよ。」

ともき「酷いなぁ、千夜のこと応援したのに」

千夜「けっ…。お前、似てきてるぜ?」

ともき「ははは。先にからかってきたのは千夜だろ。」
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