ｰラスタラヴｰ

『稲葉「じゃ、今日はこの辺で…」』


美喜「あははは。きょ、今日の放送は面白いわね。」

澪「悠も本調子だな。ん、誰か来ましたよ。」

美喜「いらっしゃいませ。って、あら…悠。」

悠「うっす。」

澪「今ラジオ出てたよな？」

悠「最近は終わったらスキマで何処にでも送ってくれるんだよ。稲葉がボーダー商事と提携を結んでるらしい。」

美喜「あの娘も幅広いわ…ね」

澪「いやいやいや。そのんな軽いレベルじゃないでしょ…」

悠「取り合えず一杯貰えるか？」

美喜「なにがいい？」

悠「任せるよ。」

美喜「了解。」

悠「ふぅ…」

澪「なんだ、携帯みながらため息なんかついて」

悠「いや…なんか最近鈴猫の機嫌が悪くてな。」

澪「なにやったんだよ。」

悠「なんもやってない！っか俺決定か？」

澪「悠だしな。ナチュラルになに仕出かすがわからない。」

悠「あのなぁ…」

美喜「はい、キス･ミー･クイックお待たせ。」

キス･ミー･クイック
24度中口ステア

スコッチウィスキー30ml
デュボネ20ml
フランボワーズリキュール10ml
レモンピール

材料をミキシンググラスでステアしてカクテルグラスに注ぎ、レモンピールをしぼりかける。

悠「乾杯って…相手が居なかった。」

澪「じゃあ、付き合うか。」

美喜「わたしも。」

悠「んじゃ、乾杯」

澪「乾杯」
美喜「乾杯」


悠「ふぅ…デュボネとフランボワーズリキュールの香味がいいな。」

澪「1988年スコッチウィスキーカクテルコンペティションの優勝作品だよな。」

悠「あぁ、カクテル名は「すぐにキスして」だ。」

美喜「鈴猫にもキスしてあげたら機嫌良くなるんじゃない？」

悠「アホか。変な事してみろ内蔵潰されるか顔面陥没骨折するだろ。」

澪「いや…そこまでは無いだろ。」

悠「いやいや。有り有りだ鈴猫の八極はアスファルトも凹むんだぞ…。勁も加えられたら…ギュッとしてパーンだよ。」

澪「フランドールか…」

美喜「まぁ…あの娘強いからね。本人は喧嘩やりたがら無いけど…って、そう言えば鈴猫はラジオ出なかったわね。」

悠「鈴猫はまおとじゃないと漫才出来ないからな。」

澪「その二人のやり取りは漫才なのか？」

悠「まぁ、犬猿の仲に見えていいコンビなんだよ。まおが鈴猫をいじってツッコミをいれる。」

澪「弄るっていうより、喧嘩売ってないか？」

悠「ふふ、そうとも言うかもな。けどさ…まおも鈴猫が気に入ってんだよ。…アイツ鈴猫相手だと表情ゆたかになるからな。俺としてはそうやってまおと対等に話し相手になってくれる鈴猫が居てくれて嬉しいんだよ。」

澪「……」

美喜「そーゆう人の事は考えれるのに、なんで自分の事は空気読めないのかねぇ」