ー談話ーラスタ・ラブへようこそ~【Ⅰ】6

ーラスタ・ラヴー

零夜「えと…?」

澪「おっと、悪いけどこっちはVIPルームなんだ。下に戻ってもらえるか?」

悠「あ、澪待ってくれ。俺のツレだ。」

澪「あぁ…そうか。どうぞ、あがってくれ。」

零夜「へぇ…悠はVIPだったのか」

悠「俺じゃなく、俺の友達が王様でVIPなだけ。俺はそのおこぼれを貰ってるのさ」

澪「そのわりには入り浸ってるけどな。」

悠「いっひっひ。そう言いなさんな、道化を演じてるんだから。」

美喜「はいはい。それでなにか飲む?」

零夜「うわ!メイドだ!メイドが居る!え、なにVIPなルームにはメイドのサービスまでありかぁ!」

悠「待て!あのメイドは俺のモンだ!」

美喜「誰がアンタの物よ…張り倒すわよ」

澪「はは…それで注文は?」

悠「俺はノンアルコールカクテル」

零夜「愛のカクテル」

美喜「塩と水混ぜて出したげなさい。」

澪「いやいや…」

零夜「あのメイド結構キツいな。」

悠「なぁに、時期にあの攻めにゾクゾクしてくるぞ」

美喜「澪…任すわ。ちょっと気分が優れない」

悠「そこまで引くな!」

零夜「今のは無いな。」

悠「おまえも裏切るな!」

零夜「組んでもなかったぞ?」

楓「おぬしらは何処でも騒がしいのう」

澪「また、珍しい人が来たな。」

楓「うむ、ノンアルコールのをもらおうかの」

澪「じゃあ、三人ともベリーミックスで…」

零夜「っで、俺らに相談て?」

楓「うむ……その、翼のことじゃ」

零夜「ついに大人の階段登ったか!」

悠「けっ、ノロケなら聞かねぇぞ」

楓「か、か、勝手に飛躍するな!そうじゃない!」

悠「大方、昨日の一件の話だろ」

楓「うむ…聞けば悠は一度翼に話をしたそうではないか。もう少しいってやってくれぬか?」

悠「あー…」

零夜「気乗りしないって顔だな。」

悠「うんー…説教垂れるのはあんま好きじゃないしなぁ。結局は当人の問題だし」

楓「なんじゃ、ぬしらしくもない」

悠「いや、なんとーくね。翼の意見も解る訳ですよ。自分で戦えば、自分が誰も彼も守れば全てが解決するってー感じかな」

楓「そうじゃが…」

悠「そんなもんは幻想だ。俺は昔学んだ。このちっぽけな拳で掴めるものなんて…所詮その程度のもんだ。あがいてあがき抜いても己の力で掴めたものなんかいか程度のものだったか。」

零夜「……」

楓「……」

悠「翼は一人で闘ってるつもりだ。けどそれは大きな間違いだ。気がつかなきゃいけない。知らず知らずにたくさんの人から力を貰って助けて貰ってることを……そうしたら今度はちゃんと翼が誰かの力になれるさ。……って事でもいえと?」

楓「なんで、ヌシはそれをここで言う!翼に言わぬか!」

悠「いっひっひ。やーだよ。そんなめんどくさいことごめんだねん♪」

楓「っ…この道化め!もう!良いわ!帰る!」

零夜「……貧乏くじ係だな。」

悠「そういう星のもとに生まれてるのよ俺は……ま、零夜もか。」

零夜「あー?」

悠「背負い込んでのみ込んで一人で抱えて…あとは任せた……なぁんてのはカッコよくないぞ。別に干渉する気はないけど。」

零夜「……なにがいいたい?」

悠「さぁてね。」

零夜「本当にピエロだな…」

悠「いっひっひ。」
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